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人気に差がつく!?集合住宅に「防音」ブーム到来か

国土が狭く、土地の値段が比較的高い日本。駅周辺や都心などの便利な集合住宅は人気があり、多くの人がその地域にマンションやアパートを借りて住んでいます。


集合住宅には限られた土地に多くの世帯が住んでいるため、昔から騒音トラブルが絶えません。1974年のピアノ騒音事件を皮切りに、騒音トラブルが原因となった痛ましい事件が次々と起こっています。当時より建築技術の進歩した現代でも、日本の比較的安価な集合住宅では防音よりも外観や内装の美しさに重きが置かれていると言われています。


現役で仕事をしているビジネスパーソンにとって、家は休息をとる重要な場所。騒音トラブルによってリラックスできなかったり、寝ているのに音で起こされてしまったりといったことが続けば、当然その家から引っ越しをしたくなることでしょう。



実際に、「立地が良くて便利だが隣人や外からの騒音がひどい」という理由で引っ越しをする人は多く、賃貸の場合はせっかく入居しても半年ほどで退去する人もいるようです。


政府主導で働き方改革が叫ばれ、労働環境が改善されたとしても、家で十分な休息が取れないのであれば意味がありません。今回は、ブームからトレンドとなりつつある「防音」について取り上げたいと思います。


防音にはやはり鉄筋コンクリート…しかし立ちはだかる価格の壁


密度が高い鉄筋コンクリートの壁は優れた防音性能を発揮する一方、木造や鉄骨に比べて費用がかかるというイメージがあります。しかし、目先の値段ではなく耐用年数で見るならば、鉄筋コンクリートは決して高い構造とは言えません。


日本の住宅の法定耐用年数は、木造住宅が22年であるのに対し、鉄筋コンクリート造は47年と定められています。一般的な木造住宅の坪単価価格は約60万円前後で、鉄筋コンクリート造は約80万円前後だと言われているため、法定耐用年数で単純に割り、耐用年数一年あたりのコストを考えます。すると、一年あたりで木造は約2.7万円、鉄筋コンクリートは約1.7万円の坪単価になります。


これから建てる計画のアパートを、将来的に資産として残したいのであれば、防音性に優れて頑丈な鉄筋コンクリート造にすることが賢明かもしれません。この先、人々の防音に対する意識は高まることはあれど、低くなることは考えにくいでしょう。防音性に優れる構造のマンション・アパートは築年数が経っても人気となり、逆にそうでない物件は空室を多く抱えてしまうことになるかもしれません。


間取りの工夫で防音性は上げられる


構造が鉄筋コンクリートでなくとも、間取りの工夫をすることで防音性能を上げられるケースがあります。それは、居室が隣接する部分に収納スペースやお風呂・トイレなどを配置し、寝室・リビングが壁一枚でくっつかないようにする方法です。


騒音トラブルで多い例が、寝室が隣り合っているために、一方が寝ているにも関わらず隣人がパーティーなどで騒いでいる騒音が伝わってしまう場合です。休息する場所の間に収納スペースなどでワンクッションが置かれることで、音がダイレクトに伝わらなくなり、騒音がかなり改善されるそうです。予算的に鉄筋コンクリート構造にできない・したくない場合は、間取りを工夫するとよいでしょう。


防音が将来的にもたらすメリット


防音性に優れた物件を建てることによる最大のメリットは、物件の人気が高まり、定着率が上がることです。仮にあなたが物件を探す立場だとして、立地条件が同じ場合、防音性能が優れた物件とそうでない物件があったとしたら、恐らく防音性能が優れた物件を選ぶのではありませんか。


特に若い世代ほど、物質的な豊かさよりも生活の質を重視する傾向があると言われています。静かな休息が約束されている物件はこの先末長く人気を集めることでしょう。


反対に、防音性能の優れない物件は人気がなくなってしまうため、賃料を下げることでしか人を集められなくなってしまうかもしれません。そして、最大のリスクは、騒音トラブルによる事件に巻き込まれてしまう可能性があることです。事件の起こった物件は当然敬遠され、空室が多くなってしまうでしょう。そうなれば建物の資産価値にも影響してきます。


消費の成熟した現代人の住まいにおいて、防音はこの先ますます無視できないものとなっていくでしょう。

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