2023.03.14
ダイニングテーブルなしの生活って可能?メリットとデメリット
建てる
食事を摂る場所として、日本でも広く浸透しているダイニングテーブル。家を新築する際には、ダイニングテーブルありきで間取りを考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、ダイニングテーブルは意外と場所を取る家具であることは事実。LDKの面積がさほど広くない場合、ダイニングテーブルセットを置くとリビングが圧迫されて狭くなってしまうこともあるかもしれません。
狭いスペースを有効活用する方法として注目されているのが、LDKにダイニングテーブルセットを置かない「ダイニングテーブルなし」のスタイル。
あまり馴染みがないもののように感じるかもしれませんが、居間のローテーブルを家族が囲みそこで食事を摂るスタイルは、かつての日本では一般的に見られたもの。祖父と祖母の家が居間のローテーブルを囲んで食事する「ダイニングテーブルなし」のスタイルだったという方は意外と多いのではないでしょうか。
今回は、この「ダイニングテーブルなし」の生活のメリット・デメリットを見ていきましょう。
ダイニングテーブルなし生活のメリット
1. LDKが狭くても広々と使える
ダイニングテーブルセットが無くなるということは、物理的に部屋のスペースが広くなるということ。LDKが10畳程度でやや狭め、という場合は、ダイニングテーブルを置くという考えを一旦取り払い、広めのローテーブルで食事をするスタイルの導入を検討してみるのもアリかもしれません。
2. LDKが視覚的にも広く見える
ダイニングテーブルは、一般的な体型の大人の脚から腰ほどの高さがあります。そのため、空間にやや圧迫感を生む家具であることは否めません。広さに余裕のあるLDKであれば圧迫感を感じないかもしれませんが、余裕のないスペースにダイニングテーブルセットがあると、視覚的にもより狭く感じることでしょう。
それに対し、ローテーブルは背が低いため、ダイニングテーブルよりも圧迫感を少なく抑えることができます。
3. 大人数で食事をするのが便利(椅子要らず)
通常のダイニングテーブルセットは、椅子に座ってちょうど良い高さに設計されています。そのため、友人や親戚などが集まって大勢で食事会をするような時は、人数分の椅子を用意する必要があります。大人数用の椅子には、折りたたみ式のような収納しやすいものが選ばれることが多いものの、食事会のたびに設置や片付けを行うのはなかなか面倒な作業です。
しかし、ダイニングテーブルなしの場合、食事をローテーブルで床に座って摂るため、新たに椅子を用意する必要がありません。クッションや座布団などを増やすだけで、気軽にホームパーティーを開くことができるでしょう。
4. 掃除の手間が減る
ダイニングテーブルセット一式がないということは、ダイニングテーブルや椅子の下、ダイニングテーブルの天板などを掃除する必要がありません。シンプルに掃除する箇所が減るため、掃除の時間が短くなることでしょう。
また、ルンバのようなロボット掃除機を使っている場合も、障害物となりやすいダイニングチェアがなくなり、ローテーブルのみになった方が隅々まできれいに掃除できるようになる可能性が高いといえます。
ダイニングテーブルなし生活のデメリット
1. 料理の配膳や片付け、立ったり座ったりが面倒
キッチンのすぐそばにあることが多く、キッチンの作業台と高さも近いダイニングテーブル。それに対し、ローテーブルはキッチンから距離をとって置く可能性があり、高さにも差があります。このため、料理を配膳したり、食器を片付けたりする際の利便性はダイニングテーブルに軍配が上がるでしょう。この利便性を重視する場合は、キッチンと一体になっているカウンターテーブルも検討してみましょう。
また、ダイニングテーブルなしの生活は、床に座ることになるため、人によっては椅子に座るよりも立ったり座ったりが大変に感じることもあるようです。
2. 小さい子どもがいると注意が必要
ダイニングテーブルと比べて高さの低いローテーブル。乳幼児のような幼い子どもがいる場合、子どもがテーブルの上に登ってしまったり、伝い歩きをしている時にテーブルの上の食器などを誤って落下させてしまったり…といったトラブルが起こる可能性が高くなります。
ローテーブルのそばでお子さんを遊ばせる際は、事故にならないようにしっかりと見守っておきましょう。
3. テーブルが散らかりやすい
ダイニングテーブルなしの生活をすると、リビングとダイニングに置いておきたいものが全てローテーブルの上やその周辺に集中してしまいがち。例えば、食事で使用する調味料や、リビングのテレビなどのリモコン類、ティッシュといったものが全てローテーブルの上に散らかっていると、見た目が悪くなってしまうのは言うまでもありません。
また、テーブルの上が散らかっていると、前述の伝い歩きをしている赤ちゃんが思わぬ動きをして、事故になってしまう危険性もあります。ローテーブルの上はこまめに整理し、見た目も安全面も安心の空間づくりを心がけましょう。
カウンターテーブル付きのキッチンやソファダイニングという方法もある
ダイニングテーブルを置かないとはいえ、床に座って食事をするのはちょっと…。と言う方には、キッチンにダイニングテーブルが付いているカウンターテーブル付きのキッチンがおすすめ。別個にダイニングセットを置くよりは省スペースになり、見た目もスタイリッシュなダイニングにすることができます。
また、ダイニングテーブルなしとは逆転の発想で、やや低めのダイニングテーブルとソファを使ってソファダイニングにすると言う方法もあります。
ご自分やご家族のライフスタイルにはどの方法が合っているかをよく話し合った上で、最適なものを考えていきましょう。