2021.03.05

軒なしの家は後悔する?軒のない家を建てる人が覚えておきたい3つの特徴

建てる

近年デザイナーズ住宅などで増加している、軒のないすっきりとしたデザインのお家。見た目は現代的でかっこいいため、マイホームは軒のないデザインに、と考えている方も多いのではないでしょうか。さらに、軒がない家は軒のスペースの分だけ部屋を広くできることから、都心の狭い土地に戸建て住宅を建てる際も軒のないデザインを選択する人も多くなっています。

最近徐々に人気になっている「軒なし」戸建て住宅ですが、実は住んでいるうちに思いも寄らないトラブルに巻き込まれることがあり、悩む人も多いのです。軒なしの戸建て住宅を建築する前に知っておきたい、軒なし故の注意点には、どのようなものがあるのでしょうか。

軒とは?

屋根のはみ出している部分が「軒」

軒とは、写真の家ように屋根が建物からはみ出している部分のこと。古くからの日本家屋の屋根には広めの軒がありました。
 

この軒は、建物を雨から守ってくれたり、太陽の高い夏場は日光が部屋に入るのを遮断し、太陽の低い冬場は逆に室内に日光を取り込んでくれるという優れもの。「軒なし」の家の注意点は、上記のような軒のメリットがないことによるものです。

軒なしの家の3つデメリットと対策

雨漏り

軒は、建物の外壁からややはみ出しているため、建物が雨に濡れるのを防いでくれる効果があり、多少の雨であれば外壁や窓が雨に濡れるのを防いでくれます。しかし、軒がない場合は空から降る雨が容赦無く外壁や窓を直撃。軒のある家よりも雨漏りのリスクが上がってしまいます。

梅雨や台風などでまとまった雨が降る日本において、このデメリットは致命的といえます。軒のない家も少々の雨ならば問題ないかもしれませんが、近年増えている突発的なゲリラ豪雨や、強烈な台風の際にはより雨漏りのリスクが高くなるでしょう。

対策:雨樋をこまめに掃除しよう

屋根に降ってきた雨を集めて排水する雨樋に、土ぼこりや落ち葉が詰まっていて流れない状態になっていると、水が溢れて外壁や窓の上を滝のように流れ出してしまい、雨漏りの原因になります。

台風など、まとまった雨が予期できる際には、雨樋に汚れがなくいつも水が流れやすくなっているかどうか、台風が迫ってくる前に注意しておきましょう(台風がやってきてからの清掃は危険なため絶対にやめておきましょう)。

夏も日光が入る

前述の通り、軒がある家は高い位置に太陽の登る夏は日差しをカットし、太陽の低い冬は室内に取り込むことができます。軒がない家の場合、冬は暖かい日差しを取り込めるのですが、夏場は灼熱の太陽の光をもろに室内に取り込んでしまい、対策をしていないと室内が暖まりやすくなってしまいます。

近年の夏は連日のように35度を超える猛暑日が続くこともあるため、この「夏の日照が良すぎる問題」は特に注意しておきたい点です。放置しておくと、エアコンの電気代がかかってしまったり、万が一エアコンが故障してしまった際は室内が灼熱になってしまうことになります。

対策:ひさしや複層ガラスで断熱性を上げよう

軒を作らなかった場合でも、窓や掃き出し窓のすぐ上にひさしを設けて、夏の日差しが室内に入るのを防ぐことができます。

せっかく軒なしにしたのだから、ひさしを付けるのも抵抗がある…という場合は、値段が張るものの、高断熱仕様の複層ガラス「Low-E複層ガラス」のような断熱性の高いガラスを取り入れるという方法もあります。

このLow-E複層ガラスは、2枚のガラスの間に「アルゴンガス」を入れていることで高い断熱性を発揮するもので、夏の暑さが部屋に入ってくるのを防ぐだけでなく、冬の部屋の熱が外に出るのも防いでくれます。

外壁が痛みやすい

前述の通り、雨に直接打たれる軒なしの家の外壁は痛みやすいというデメリットがあります。塗装が剥がれてしまったり、黄砂を含む雨で汚れてしまったり、カビが繁殖しやすくなったり…と、雨ざらしであることで軒のある家よりも外壁へのダメージが高まることを覚えておきましょう。

対策:外壁に防水対策を

雨に直接濡れる「軒なし」の家の外壁は、防水処理が必須であると言えます。一般的な防水処理としては、防水機能のある塗料を使う、水を弾く性質のあるタイルの外壁にする、外壁の仕上げの前に防水シートを貼る、などの方法があります。

いずれにせよ、自分の手で行えるものではないため、家を建てる際に業者としっかりと打ち合わせしておく必要があります。また、外壁の塗り替えなどのメンテナンスのたびに、この防水対策を行なっていく必要があります。

対策を行なって最高のマイホームを

機能性で勝る軒のある家に比べ、注意点が多いものの、冒頭でも述べたすっきりとしたデザイン性や、狭い土地でも室内の面積を広く取れることなどメリットもある軒のない家。

デメリットはあるけれども、やはり魅力的…と感じる方も多いのではないでしょうか。 自分たちだけでは判断できない場合は、軒のない家の施工業者に相談し、雨漏りや外壁の劣化が実際にどの程度メンテナンスが必要なのかを聞いてみることも大切といえます。大きな買い物であるマイホームだからこそ、どちらを選択するかは慎重に決定しましょう。