Original

どこまでなら許される?賃貸住宅の掲示物・フックの壁掛け事情について

お部屋の壁に掲示物を貼り付けたり、物をかけたりすることは、普通の生活を送っていたら必要になってくるもの。世の中には壁掛け時計や壁掛けカレンダー、大型の絵画やポスターなど、壁に掛けることが前提の物が溢れています。


しかし、壁に掲示物やフックを取り付けるという行為は、穴やテープによる粘着など、壁にダメージを与えることになります。賃貸住宅にお住まいの方は、「退去時に敷金を引かれてしまうのではないか?」と不安に思われるかもしれません。


今回は、そんな「賃貸住宅壁掛け問題」について、一般的な観点でまとめました。


画鋲はセーフ!? 国土交通省のガイドライン


国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改定版)には、「賃貸人・賃借人の修繕分担表」が定められています。そこの【壁、天井(クロスなど)】の部分には、「賃貸人(家主)の負担となるもの」として、「2. 壁に貼ったポスターや絵画の跡」、「3. 壁等の画鋲、ピン等の穴(下地ボードの張替えは不要な程度のもの)」という記載があります。

引用:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改定版)


そのため、賃貸契約書に特別な記載がない場合は、常識の範囲内での画鋲の使用は問題なし、と言えます。ガイドラインには、「下地ボードの張替えは不要な程度」と書かれてあるので、下地ボードの交換が必要になるほど大量の穴を開けない限り、敷金を引かれる可能性は低いでしょう。


それでも心配…なアナタに!穴を極力少なくする or 穴を開けないアイテムたち


画鋲は問題ないと理解できても、もし神経質な大家さんだったら?という不安があるかもしれません。また、位置を失敗した場合や掲示物を移動した後の画鋲の穴の跡が気になる!という方もいるかもしれません。そういった方のために、壁に対するダメージが画鋲よりも少なく済むアイテムをご紹介します。


1 ホッチキス

180度開脚するタイプのホッチキスを使い、掲示物を止める方法です。ほとんどの家庭に1つは常備されているような身近なアイテムなので、新たにピンや画鋲を買う必要もなく、遠くから見ると気がつかないほどの小さな穴で取り付けられます。


しかし、分厚い物を取り付けるには不向きですし、僅かであっても穴が開いてしまうことには変わりありません。また、重いものを取り付けて外れてしまうと、周囲の壁を巻き添えに削りながら落下してしまう危険もあるので要注意です。


2 両面テープ

壁に直接貼れる、貼って剥がせるタイプの両面テープです。この方法が便利なのは工程が簡単なこと。図画工作の要領で様々な掲示物を貼っていけます。しかし、紙の掲示物や写真などを貼ることは可能ですが、時計など大きなものを直接取り付けることはできないため、フックなどが別に必要になります。


3 裏面がシールになっているフック

フックの裏面に強力なシール(両面テープ)を取り付けて固定するフックは、コンパクトな大きさでありながら耐荷重が大きいものもあり、気軽に取り付けできます。近年では、背面テープの粘着剤を壁に残さずに綺麗に剥がすことのできるタイプも販売されています。


しかし、土壁のような柔らかい壁では耐荷重が小さく、剥がす際には壁にダメージを与えてしまいます。また、クロスの貼ってある壁に取り付けて重いものを引っ掛けると、周囲のクロスが破れてそのまま落下してしまうこともあるので要注意です。


4 剥がせるのりでくっつけるフック

シールタイプのフックのようにクロスを破らない、クロスに優しいのり付けタイプのフックも販売されています。耐荷重は最大で2kgのものもあるので、時計や軽めの絵画まで壁にダメージを与えずに掛けることができます。


賃貸に限らず、コンクリートの壁にクロスが貼ってあり、画鋲やピンを刺すことができない壁でもこちらのフックが役立ちます。しかし、のりが乾燥してフックが完全固定されるまでおよそ1日かかるため、すぐにフックにものを掛けることができません。また、フックを貼り直す際ものりの残量を気にして貼り直さなければならなくなるので、位置決めは慎重に行う必要があります。


賃貸でも油彩画のような比較的重たいものを飾りたい


これまでご紹介したアイテムは、時計やカレンダーなど、比較的軽いものを取り付けるのに適したアイテムでした。では、額縁入りの油絵のような重たいものを飾るにはどのようなアイテムが必要なのでしょうか。


1 ピクチャーレールが備え付けられている場合は利用しましょう

近年では壁掛け用のピクチャーレール(天井からワイヤーで掲示物を吊り下げられるレール)が備え付けられている物件もあります。これさえあればピンやのりなどを全く使わず、絵画を吊り下げて飾ることができます。


2 ピクチャーレールがない場合は専用のピンフックが便利

ピクチャーレールがない部屋の場合は、画鋲程度の大きさの穴を3〜4個開けるだけの、重たい掲示物専用のフックが便利です。説明書に従いピンをハンマーで打ち込んでしっかり固定できます。耐荷重は5kg以上のものもあるため、数個使えばF50号のような大型の油彩画も飾ることができます。


ネジやボルトなどと比較して傷跡は少なくなりますが、強度の面では劣る場合もあるので、注意が必要です。特に斜め向きに負荷がかかる際に耐荷重が落ちる場合があるので、説明書通りの正しい使い方をすることが重要です。


注意は必要なものの意外と幅広い選択肢

ここまで、賃貸住宅における壁掛けのガイドラインと、壁に極力ダメージを与えずに壁掛けする方法をまとめてきました。賃貸住宅の場合は賃貸契約書をよく確認する必要がありますが、国土交通省のガイドラインに沿っていれば、意外に幅広い方法で壁掛けができることがおわかりいただけたのではないでしょうか?


​​​​​​​壁掛けができることによって生活はより便利に、お部屋はより美しくなります。常識の範囲内で、快適な壁掛けライフを送りましょう。

関連記事

NEW

PICK UP 住宅

PICK UP リフォーム

MONTHLY RANKING

WEEKLY RANKING

CATEGORY