
2021.07.12
テーブル付きカウンターキッチンって実際どうなの?施工事例5選
建てる
対面キッチンやアイランドキッチンの向かい側にカウンターテーブルが付いていたり、ダイニングテーブルが付いているカウンターキッチン。住宅メーカーのモデルハウスやデザイナーズマンションなどで目にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
このようなテーブル付きのカウンターキッチンは、キッチンで作った料理をダイニングテーブルにすぐに運ぶことができるので家事動線がスムーズになったり、キッチン・ダイニング周りがスッキリと開放的かつ省スペースでまとまったりといったメリットがあります。
これから、ダイニングテーブル付きのカウンターキッチンの事例を見ていきましょう。
事例1:対面キッチン+造作カウンター&ダイニングテーブル

木の温かみが漂う対面キッチンに、一枚板でカウンターテーブルとダイニングテーブルを造作(既製品を設置するのではなく大工工事で作ること)で設置した例。
ダイニングテーブルとカウンターテーブルは造作で一枚の板にまとまっており、既製品を組み合わせたものでは出せない一体感があります。また、ダイニングテーブル部分とカウンターテーブル部分がシームレスにつながっていることで、大人数でのホームパーティーも違和感なく行えそうです。
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事例2:アイランドキッチン+造作カウンター&ダイニングテーブル

漆喰の白壁と木の温かみが感じられる空間に、事例1と同じように一枚板でカウンターテーブルとダイニングテーブルを造作した例。
こちらはキッチンが柱のないアイランド型になっており、より開放感が上がっています。朝や日中はキッチン横の横長の窓から自然光が入り込み、家族の食卓を明るく照らしてくれることでしょう。天板の3隅を支えるアンティーク調の黒いアイアンの柱が、ナチュラルな空間にアクセントを与えています。
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事例3:対面キッチン+タイルのカウンターテーブル+既製品のテーブル

こちらはキッチン向かいのカウンターテーブルがタイルになっている例。造作による独特の質感を楽しめるカウンターです。キッチンカウンター横に、ダイニングテーブルをピッタリとくっつけられるような間取りになっているため、事例1と事例2のように一枚板ではないものの、一体感があります。
好みによってダイニングテーブルを買い替えたり、ダイニングテーブルの位置を変更して使うこともでき、自由度の高い事例と言えます。キッチンとカウンターテーブル、ダイニングテーブルの間に仕切りがあるため、一体感のある空間でありながらもメリハリが生まれています。
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事例4:キッチンシンク+カンターテーブル+小上がりの上のダイニング

無垢材の床とステンレスの天板のコントラストが印象的な事例。キッチンコンロとキッチンシンクが2列なっているキッチンで、キッチンシンクとカウンターテーブル、ダイニングテーブルが一枚の天板にシームレスに合体しています。天板は同じ高さであるものの、ダイニングスペースは小上がりの上に作られており、食事をするのにちょうど良いテーブルの高さになっています。
反対にカウンターとキッチンシンクの部分は、キッチンでの立ち作業やカウンターチェアがぴったりの高さになるように設計されています。シンクとテーブルの間には仕切りがないため、食べ終わった食器をスムーズに流し台に持っていくことが可能。見た目のスタイリッシュさだけではなく、機能面も充実しています。
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事例5:ダイニング兼カウンターテーブルとキッチンが完全に一体化

アイランドキッチンのキッチンシンクとキッチンコンロ以外の部分が、最大で6人ほどが食事できるテーブルになっている例。キッチン、カウンターテーブル、ダイニングテーブルが長方形にスッキリと一体化しており、大変スタイリッシュな印象です。
全てが一体化している上にアイランド型となっているため、食事を配膳したり、食べ終わった食器をシンクに持っていくのもスムーズに行うことができます。
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備え付け(造作)と既製品のメリット・デメリット

ここまで、さまざまなテーブル付きカウンターキッチンの事例を見てきましたが、造作で備え付けのカウンターテーブルやダイニングテーブルを作ってしまう方法と、既製品のテーブルを購入する方法のどちらが良いのか?と疑問に思われるかもしれません。 それぞれの方法のメリット・デメリットを見ていきましょう。
造作で備え付ける場合

メリット:高い一体感と家事動線の良さ
造作でテーブル付きカウンターキッチンを作るメリットには、お部屋との一体感や、計画的に設計することによる家事動線の良さが挙げられます。
プロの建築デザイナーによって作られたテーブル付きカウンターテーブルの一体感や家事動線の良さを既製品で作ることはなかなか難しいため、マイホームを注文住宅で検討していて、テーブル付きカウンターキッチンを望んでいる場合は、設計段階から施工業者に相談しましょう。
デメリット:テーブルを簡単に交換できない(工事が必要)
テーブル付きカウンターキッチンを造作で取り付けてしまうと、当然ながらテーブルを交換したくなったり、テーブルを撤去したくなったりした際に、工事が必要になってしまうというデメリットがあります。
また、個人の強いこだわりが反映されたテーブル付きカウンターキッチンを作ってしまった場合、万が一その家を売却することになった際、一般的な人の好みに合わないために売れにくくなるということも考えられます。
既製品のテーブルと組み合わせて作る場合

メリット:気軽にテーブルやレイアウトを変えられる
既製品のダイニングテーブルやカウンターテーブルを、対面キッチンもしくはアイランドキッチンの横に置いて使用するメリットは、テーブルを気軽に交換できたり、家具のレイアウトを変えやすいことです。
テーブルのデザインに飽きてしまったり、何らかの原因でテーブルに傷がついてしまうなどして交換したくなった時、備え付けのテーブルでは工事が必要になりますが、既製品のものを使っていれば気軽に新しいものに買い換えることができます。
また、ライフスタイルの変化によってカウンターテーブルを使わなくなったり、ダイニングテーブルの位置を他の場所に移動したくなったりした場合でも、柔軟に対応できることでしょう。
デメリット:ぴったりのものを見つけるのが難しい
造作のダイニングテーブルやカウンターテーブルが、家族構成や家事動線にぴったりのものを設置できるのに対し、既製品のテーブルを選ぶ場合は自分たちにぴったりのものを見つけるのが大変になります。
実際にキッチンの横に置いてみた際のサイズ感のミスマッチにも要注意です。広々とした家具屋の店内では小さく見えたテーブルも、自宅のダイニングのキッチン横に置いたら大きすぎて、キッチンに入りづらくなった…ということにもなりかねません。事前にしっかりとサイズ計測をして購入しましょう。
造作、既製品どちらにするにしてもしっかりと計画を

キッチンやダイニングは、家族全員が毎日使う部分といっても過言ではありません。そのため、自分たちのライフスタイルにフィットしていないレイアウトになっていた場合、いつまでも不便さを感じてしまうことになるでしょう。
ダイニングテーブルやカウンターテーブルの部分を造作にするにしても、既製品のテーブルを置くにしても、家の設計段階で施工業者と綿密な打ち合わせをして計画しておきましょう。