
2021.07.16
ルンバの段差対策はスロープ必須?ロボット掃除機導入前の注意点5つ
暮らしのQ&A
外出している間に、お部屋の中を自動で掃除してくれるロボット掃除機。草分け的な存在であるiRobot社の「ルンバ」を筆頭に、ここ10年ほどで急速に普及しています。そろそろ、我が家にルンバなどのロボット掃除機を導入してみよう、とお考えの人も多いのではないでしょうか。
しかし、一見便利に思えるロボット掃除機は人間が思いも寄らない原因で停止してしまったり、お家の間取りによっては使用できない部分があるなど、まだまだ課題の多い商品と言えます。高額なロボット掃除機を購入する前に、「お部屋のどのような部分で注意が必要なのか?」という5つの点を見ていきましょう。
※この記事では、ルンバのようなゴミを吸い取る「吸引式」の掃除機について取り上げます。
※本ページはプロモーションが含まれています。
ロボット掃除機の導入前に注意しておきたいこと

1. 段差
ほとんどのロボット掃除機は、車輪で床の上を這うように移動してゴミを吸い取っていきます。最近発売されたものであれば、乗り越えられる段差は1.5cm〜2cmほど(機種によって異なります)となっているため、それ以上の段差のある場合は何らかの対策を行う必要があります。
敷居などの段差にはスロープが必要!
最近のバリアフリーの住宅では、引き戸の下の敷居もほとんど段差がないように作られていますが、古い住宅の場合3〜4cmの段差があることがほとんどです。このような家では、ロボット掃除機は敷居を乗り越えて他の部屋に入ることができず、他の部屋を掃除するには結局人がロボット掃除機を敷居の向こうの部屋に持っていく必要があります。

引き戸に2cmを超えるような敷居がある場合は、主に介護のために販売されている段差解消のためのスロープを置くことで、ロボット掃除機が敷居を超えていくことができます。
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小上がり
主に戸建住宅で流行している、リビングの小上がりの畳スペース。開放感を維持したまま和の雰囲気を取り入れたり、子どもの遊び場として人気の小上がりですが、その段差は30〜40cmあるため、ロボット掃除機が乗り越えることは不可能です。

30〜40cmの段差のスロープは市販ではほとんど販売されておらず、DIYで作るとしても、ロボット掃除機が登れるような傾斜をつけるとかなりスペースを取ってしまうため、現実的とは言えません。小上がりをロボット掃除機で掃除するためには、ロボット掃除機を持ち上げて小上がりに置く必要があります。
また、小上がりをロボット掃除機で掃除する際注意しなければならないのが、ロボット掃除機が誤って小上がりから下の床に転落する事故。最悪の場合、ロボット掃除機が故障してしまったり、床に傷がつく可能性もあります。
近年のロボット掃除機は、落下防止用の安全センサーが付いていますが、センサーがほこりで汚れていると段差に気付かずに突進してしまうこともあるようです。センサーのほこりをこまめに掃除したり、各メーカーが進入・転落防止用に発売している進入禁止のバーチャルウォールや磁気テープなどを使って対策しましょう。
2. 床の素材

ロボット掃除機は車輪やキャタピラで床を走行しています。また、ブラシを回転させながらゴミを集める機種が多数派となっています。そのため、フローリングやフロアタイルのような滑らかな平面の床であればスムーズに走行できますが、毛の長いカーペットの床では車輪やブラシが絡まってしまい、途中で停止してしまう危険性があります。
毛足の長いラグは要注意
例え床がフローリングであっても、床の一部分に毛足の長いラグを敷いている場合、ラグの上でロボット掃除機が絡まって立ち往生してしまう可能性があります。近年のロボット掃除機は、ゴム製の絡まりにくいブラシを搭載した「カーペット対応」の上位モデルと、フローリングやフロアタイルのみの対応のモデルに分かれているため、購入前に確認しておきましょう。

ただし、ラグ・カーペット対応のロボット掃除機であっても、掃除できるラグの毛足の長さは2cm程度までとなっており、2cmを超えるような長い毛足のラグを掃除すると故障の原因となるため、注意が必要です。
3. 家具の配置

ロボット掃除機のサイズはメーカーや機種によって様々ですが、直径35cm程度、高さは5cm〜12cm程度のモデルが一般的です。
下に空間のあるソファやベッド、チェストのような家具を置いている場合、ロボット掃除機が入れるサイズの空間であれば家具の下まで掃除してくれます。掃除機を入れて掃除するのが困難な部分も掃除してくれるのはとても便利と言えるでしょう。
当然ながらロボット掃除機が入れない隙間は掃除できない
しかし、例えばダイニングチェアの脚のような、幅が30cm程度の隙間にはロボット掃除機が入れない可能性があります。ダイニングテーブルの下もロボット掃除機で綺麗に掃除したいという場合は、椅子をダイニングテーブルの上にあげておくなどしてきましょう。

4. コードを床に置いたままはNG

テレビや冷蔵庫、扇風機など、あらゆる家電に付いている電源コード。床に電源コードが散らかった状態になっていると、ロボット掃除機が誤って吸い取ってしまい、エラーで停止してしまうことがあります。特にブラシを搭載した吸引力の強いモデルは、コードの束をゴミと勘違いして吸い取ろうと出力を上げてしまうことでしょう。
コードを吸い込んでしまうと、ロボット掃除機にとっても良くない上に、万が一コードを吸い取って引き抜いてしまうことになれば、他の家電にも悪影響が及びます。このため、ロボット掃除機で床を掃除する際は、床に極力コードを置かず、コードの収納ボックスを使うなどして、ロボット掃除機対策を行いましょう。
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5. 間取り(ロボット掃除機の機能にもよる)

比較的安価なロボット掃除機は、部屋の壁にぶつかる度に方向転換してランダムにお部屋の中を移動しながら掃除をする方式のものが中心。そのため、たまたま隣部屋への扉をロボット掃除機が通過すれば他の部屋に移動できますが、扉を通過できなかった時には一部屋しか掃除できていなかった、ということもあるのです。
それに対し、やや高価なロボット掃除機は、自分が今お部屋のどの位置を掃除しているかを把握し、複数の部屋を掃除できるようになっている「マッピング機能」搭載のものが増えています。リビングや個室、廊下など、複数のお部屋を掃除させたい場合は、このマッピング機能を搭載したロボット掃除機を選ぶ必要があります。
マッピング機能が搭載されているとはいえ、入口が1つしかなかったり、間取りが複雑な場合は、ロボット掃除機が間取りを把握するまでに時間がかかってしまいます。ロボット掃除機が失敗なく全てのお部屋を回れるよう、家具の配置も含めて調節する必要があるでしょう。
まとめ:まだまだ完璧な掃除を求めるのは厳しい

ここまで、ロボット掃除機を購入する前に気をつけておく点を取り上げてきましたが、正直なところ、まだまだ人間が工夫しないと失敗してしまうことが多いということをお分かりいただけのではないでしょうか。
ロボット掃除機の機能は日々進歩しているとはいえ、10cmほどの段差がある場所や、戸建ての場合は階段や他の階まで自動で掃除できるロボット掃除機はまだ存在しません。また、毛の長さが3cmあるようなふわふわのラグの上など、ロボット掃除機では掃除できない箇所も存在します。
ロボット掃除機は大変便利な家電ではあるものの、家を隅々まで完璧に掃除してくれることを期待するのは時期尚早と言えます。あくまでも、今まで人間が掃除機で行なってきたお掃除の7割程度を助けてくれる存在と考えておきましょう。
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買う前にレンタルで試してみるのも良いかも
安価なもので2万円程度からで、高額なものになると10万円を超えてしまうロボット掃除機。しかし、この記事で取り上げた通り、自宅の段差や家具の配置などがロボット掃除機の使用に適しているかは、実際に使ってみないと掴みにくいかもしれません。
ロボット掃除機の多くはレンタルサービスにも対応しているため、自分の家で問題なく使用できるかどうかを試してから購入を検討してみるのも良いかもしれません。