2021.11.10

古民家リノベーションの物件はどうやって探す?3つの便利な探し方

リノベする

日本の伝統的な建築である古民家を、独特のレトロな雰囲気を残しながら住みやすく現代的にリノベーションする古民家リノベーションが流行して久しい現在。古民家を活用したカフェや住まいなどがテレビや雑誌などで紹介されるようになり、魅力を感じ始めている人も多いのではないでしょうか。

しかし、築年数が100年を超えることも珍しくない古民家は、通常の中古住宅ほど一般的に流通しておらず、地域によってはほとんど残っていないということも珍しくありません。古民家リノベーションを行おうにも、どうやって物件を探したらいいかわからない方のために、古民家の基本的な3つの探し方をまとめました。

1. 古民家専門の協会が運営する物件サイトが便利!

日本には古民家を将来に継承していくために、様々な活動を行なっている一般社団法人があります。有力な協会には、「一般社団法人 住まい教育推進協会」や、「一般社団法人 古民家再生協会」があります。両者は、古民家の物件について詳しいネットワークを持っていると言われ、古民家の状態を鑑定する「古民家鑑定」を推奨しています。

住まい教育推進協会が運営している「古民家すまいる」は、古民家の情報のみを掲載している物件サイト。古民家の物件一つ一つの写真や間取り、周辺の情報などが詳細に掲載されており、サイトから直接問い合わせができるようになっています。

物件が古民家鑑定士による鑑定を受けているか、耐震診断を受けているかどうかが一目でわかるようになっているので、購入する人にとって安心感が高いサイトになっています。

「古民家すまいる」公式サイトはこちら

公式サイトを見る

 

2. 通常の中古物件検索サイトも活用できる

古民家専門の協会が運営する物件サイトは信頼性が高いものの、基本的に協会に登録された鑑定士による鑑定を受けた物件しか掲載されていません。協会に登録されていないものの古民家と言える歴史とデザインを有している物件は全国にたくさんあります。古民家の定義として第一に挙げられるが、築50年以上の建物であること。

SUUMOやLIFULL HOME‘Sなどの大手の物件サイトなどで、検索の並び替えの条件を「築年月が古い順」に指定して表示すると、19世紀に建てられた、確実に古民家と呼べるような一戸建ても出てきます(2019年11月現在)。「古民家すまいる」と比較すると充実度は下がるものの、物件の外観・内観の写真も掲載されているため、どのようなデザインの家であるか、あるいはどのような保存状態であるかなど大まかな情報を得ることができます。

この方法は、古民家専門の物件サイトよりも物件数が多いことがメリットと言えますが、鑑定士による鑑定を受けていないものも掲載されているという難点があります。つまり、その家が日本の伝統的な建築様式を残している古民家であるか、ただの築年数の古い現代建築の家であるかどうかを、自分の目で判断する必要があるのです。古民家の判断基準は、以下の記事もご参照ください。

また、築年数の古い古民家を購入するに当たって気がかりなのが、耐震の問題。「古民家すまいる」では耐震診断を受けた建物を確認して選ぶことができますが、一般の物件サイトでは詳しく書かれていない場合があります。

ただ、リノベーションを行なって耐震補強なども前提として考えているならば、この問題は物件を取り扱う不動産業者とリノベーションを行う業者に相談することで乗り越えることができるでしょう。

3. 住みたい地域にこだわりがあるなら地元不動産に相談!

古民家の物件探して陥りやすいのが、住みたいエリアに物件がないという問題。家が建て替わるサイクルが世界的に見ても早い日本において、古民家の供給量は決して多くありません。実際、その多くが郊外の農村部や、大都会の「下町」と呼ばれるエリアに存在しています。

古民家をリノベーションして住みたいけれど、通勤・通学を考えるとあまり遠くには住めない…。という場合は、希望の地域に根ざした地元の不動産屋に聞いてみるという方法があります。その地域で強いネットワークを持っている不動産屋であれば、物件サイトには載っていない地元の古民家物件情報を持っている可能性があります。

まとめ

ここまで、古民家物件を探す基本的な方法をまとめてきましたが、古民家は通常の物件と比べ、希望を全て満たした物件を見つけるのが難しいということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

元来地震が多く、第二次世界大戦による被害も経験している日本で、現代にその姿を残している古民家。希少価値が高く、まさに日本の宝と言える価値のある存在です。物件を見つけ、理想のリノベーションを完了した時の喜びは計り知れないものがあるでしょう。

古民家の物件を探す作業は、宝探しのように気長に行う覚悟が必要だと言えます。