
2019.08.28
実際に住んだ体験談を元にした、ベランダがない物件のメリットまとめ
暮らしのQ&A
アパートやマンションの賃貸住宅を探すと、時々あるのが「ベランダなし」の物件。洗濯物を干したり、プランターを置いたりして楽しむことができるベランダ。そんなベランダがない物件には「メリット」などない、と考えてしまうことでしょう。しかし、「ベランダなし」の物件には、ベランダありの物件にはない良さがあるのです。
これから、実際にベランダなし物件に住んだSさんが実感した「ベランダなし」ならではのメリットを取り上げていきます。
メリット1 「ベランダあり」よりも家賃が割安

東京都港区の会社に就職し、できるだけ会社の近所に住んで欲しいと言われたSさん。東京都港区の近所、というと、ワンルームや1Kの物件でも家賃はほとんど6万円以上。山手線の内側で探すと7万円程度が相場でした。共同トイレや共同風呂の物件には入りたくなかったSさんは、山手線の内側で、ユニットバス付きの1Kの物件の中から、なぜか5万5千円で貸しに出されている物件を発見します。
その物件は「ベランダなし」物件でした。ベランダのある他の部屋よりも1万円程度家賃が安くなっていたのです。月に1万円の違いは、年にすると12万円。3年住んだとしたら36万円になります。少しでも家賃を抑えたい人にとって、「ベランダなし」という条件は、共同トイレ・共同風呂・ルームシェアなどといった他の条件よりも受け入れやすい条件ではないでしょうか。
メリット2 洗濯物が汚れにくい

ベランダなし物件では、洗濯物は当然室内干しまたは乾燥機で乾かすことになります。外の空気や日光によってカラッと乾燥できるベランダ干しと比べて、室内干しは乾きが遅く、注意しないと服に部屋干し特有の匂いがついてしまう可能性もあります。
しかし、住んでいる地域によりますが、屋外に洗濯物を干すと、車の排気ガスや、黄砂、花粉といった粉末が生乾きの状態の衣類に付着してしまうというリスクがあります。せっかく清潔にした衣類が汚れまみれになってしまっては、洗濯する意味が感じられないかもしれません。そもそもベランダに洗濯物を干す選択肢がない「ベランダなし物件」は、このようなリスクとは無縁です。
メリット3 生活スタイルやアパートの立地に左右されにくい
実際にベランダなし物件に住んだSさんによると、洗濯物に関して「ベランダがあったらよかったな…。」と感じたことは年に数えるほどしかなかったようです。そのように感じた理由は、Sさんの生活スタイルによるところが大きいようです。なぜ、そのように感じたのか、検証していきましょう。
洗濯を休日にまとめてしていた
平日、仕事から帰る時間の遅かったSさんは、休日にまとめて洗濯をしていました。この生活スタイルだと、わざわざ天気の良い日を狙って洗濯するということをしないため、休日が雨模様の場合は仮にベランダがあったとしても部屋干しをすることになります。Sさんは、扇風機や除湿機を使って早く乾燥させる工夫をしたり、湿度が気になる梅雨の時期はコインランドリーを利用するなどしたりしていました。
隣のアパートの通路がすぐそばにあった

Sさんの部屋の窓を開けると、約3メートルの距離に隣のアパートの通路がありました。そのためSさんは、仮にSさんの部屋にベランダがあったとしても、隣のアパートの人に洗濯物が丸見えになってしまうため、どちらにしても部屋干しを選んでいたのです。
メリット4 ベランダは結構汚れるので掃除が手間

外からの土ぼこり、雨に混ざっている微粒子、昆虫など、様々な要因によってベランダは汚れてしまいます。汚れを気にしないのであればそのまま放置すれば良いかもしれませんが、万が一洗濯物が汚れたベランダの床に落ちた場合、再び洗濯をしなければならなくなってしまいます。ベランダなし物件では、このような汚れや掃除の手間とは無縁の生活を送ることができます。
自分の生活スタイルをよく考えてお部屋探しを
アパートやマンションに住むなら、ベランダがあって当たり前という固定概念を抱いている方は多いことでしょう。しかし、ベランダを全く使用しない、あるいは使用しなくても困らない人がベランダ付きの部屋に住んでも、そのベランダは賃料が高いだけの無用の長物となってしまいます。ベランダなしの物件に住んだ後、ベランダ付きのマンションに転居したSさん。
ベランダに洗濯物を干すということもなく、ほとんどベランダに出ないため、ベランダは埃にまみれ、蜘蛛の巣が張っているといいます。このような人は発想の転換をして、ベランダなしの割安の物件に住むのも良いかもしれません。



