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土砂災害の前兆現象について知っておきたいこと

古くから地震大国であり、近年は梅雨の時期の豪雨も激しくなっている日本。昨年(2018年)は西日本豪雨による土石流や、北海道地震による土砂崩れなど、全国的に土砂災害が多く発生した年でした。


土砂災害に家が巻き込まれると、全壊や半壊など多大なダメージを受けてしまいます。しかし、それよりもはるかに重要なのが、避難が遅れて多くの人命が失われてしまうことです。近年は携帯電話などを活用して、避難情報が比較的早めに届くようになっています。


政府広報オンラインでは、居住している地域に土砂災害警戒情報(警戒レベル4相当情報)が発表されたら、避難勧告が発令されていなくても、家族や地域の人々と声を掛け合い、近隣の避難場所に避難するように勧めています。


しかし、残念ながらそれでも避難が遅れ、被害に遭う人が後を絶たないのが現状です。万が一土砂災害警戒情報が出ていないのに危険な状態になった時に備え、土砂災害の前兆現象についてあらかじめ知っておけば、いざという時命を守ることができるかもしれません。


土砂災害の種類によって違う前兆

土砂が崩れることによって被害をもたらす土砂災害。しかしその種類によって、土砂が崩れるメカニズムが異なるので、前兆現象は全く違います。ただ、お住まいの地域で、どの土砂災害が起こるかは完全には特定できないため、すべての前兆現象を把握しておくと安全でしょう。


1. 土石流


土石流とは、長雨や集中豪雨で、崩れた土や川底の石が下流へ一気に流される土砂災害です。主に、川沿いの地域で被害をもたらします。その速度は、時速20~40kmと、原付バイク程度の速さ。いざ崩れてから避難を始めていたら逃げ遅れてしまいます。土石流の前兆現象は以下のようになっています。


1~3時間ほど前の前兆現象

・川の水が急に濁る。

・流木が混ざり始める。


発生直前の前兆現象

・渓流の水位が急に減少する。

・土臭い匂いがする。

・ゴーという山鳴りがする。



土石流は川沿いで発生しやすい土砂災害ですが、下流になると川から離れている場所でも土砂が流れてきたり、浸水の被害に遭ったりする可能性があります。川から離れているからと安心せず、出来るだけ早めの避難を心がけましょう。


2. 崖崩れ


崖崩れは、豪雨や地震などが原因で、山の斜面が突然崩れ落ちる土砂災害です。山の斜面に面している地域に大きな被害をもたらします。崖崩れの前兆現象は、以下のようになっています。


1~3時間前の前兆現象

・それまでに無かった湧き水が出始める。

・湧き水の量が増える。

・湧き水が濁り始める。


発生直前・発生中

・湧き水が急に止まるか吹き出す。

・斜面に亀裂ができる。

・地鳴りがする。

・小石がポロポロと落ちてくる。


国土の約3分の2が山である日本。山沿いに建てられている家はたくさんあります。自分の家の裏山は大丈夫と安心せず、違和感を覚えたら早めに避難しましょう。


3. 地滑り


地滑りは、比較的ゆる目の傾きの斜面が、広い範囲で滑り落ちる現象です。地面が大きな塊のまま、家や樹木などを乗せたまま動きます。地滑りは通常、1日に数ミリ程度で起こっていますが、地震や豪雨によって急な地滑りが起こってしまうと、広範囲の家、道路、鉄道、田畑などが一度に被害を受けることがあります。ここでは、豪雨や地震の際の急激な地滑りの前兆現象を見ていきましょう。


発生直前

・地面に亀裂や段差が発生し、広がっていく。

・樹木が傾き、根の切れる音がする。

・構造物がむき出しになる。ひびが入る。


発生中

・地面が揺れる。

・地鳴り、山鳴りが起こる。


2016年の熊本地震で発生した地滑り


「いつもと違う」を早めに察知

災害は、いつどこでやってくるかわからないもの。特に、夜間に土砂災害が起こると、避難が遅れてしまう可能性が高いと言われています。この記事で取り上げた前兆現象はもちろん、「いつもの雨とは、地域の様子が違う」と感じたら、積極的に避難するようにしましょう。


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