2021.03.15

漆喰の壁は掃除が大変そうだから選びたくない?イメージを覆す漆喰のメリットとは

建てる

化学物質を使用しない「自然素材」の一つである漆喰の壁。世界中で大昔から内壁・外壁問わず塗り壁用の素材として使われ、ここ日本でも馴染深い素材です。漆喰は消石灰(水酸化カルシウム)を主原料としており、人体にとって有害なホルムアルデヒドをほとんど発生させないだけではなく、空気中のホルムアルデヒドを吸着・分解する性質もあると言われています。しかし、そんな素晴らしい漆喰のデメリットとして、多くの人がイメージしているのが「掃除・メンテナンスの大変さ」

表面にコーティングがしてある壁紙クロスと比べ、漆喰は汚れたり傷がついたりした際のメンテナンスが大変と考える人が多いようです。今回は、そんな漆喰のメンテナンス方法を見ながら、長年付き合うマイホームの壁材として漆喰が魅力的であると言える理由を見ていきましょう。

漆喰のお掃除方法

ほこりはハタキや掃除機で

漆喰の壁は均一な表面ではなく、手塗りによる凹凸があります。この凹凸こそが漆喰の壁の味ともいえ、メリットでもあるのですが、凹凸にほこりが溜まってしまうのが心配だと言う方も多いようです。

しかし、漆喰は静電気を溜めないため、実はほこりを寄せ付けにくい性質を持っているのです。かといって、凹凸に全くほこりがたまらないというわけではないため、ほこりが気になってきたらハタキで払ったり、掃除機で吸い込みましょう。

掃除機で吸い込めば、周囲に埃が舞うのを防ぐことができるためより効果的です。床用の大きなノズルで気になる箇所を吸い込んでいきましょう。

手垢は消しゴムやメラミンスポンジで

漆喰の壁は新築の時は綺麗だけれど、電気のスイッチ周りやドア付近に手垢がついてしまって汚くなってしまうし、汚れが落としづらい…。

とお考えの方も多いのではないでしょうか。

ほとんどの場合、漆喰についてしまった手垢は、消しゴムやメラミンスポンジで優しくこするだけで落とすことができます。強く擦ると傷がついてしまうかもしれないので、あくまでも優しくこするのがポイントです。

特殊な掃除道具を使わなくても、身近なもので汚れが落とせるということは、長く暮らすことを考えた場合は心強いメリットと言えます。

コーヒーや油性マジックはサンドペーパーで

手垢は漆喰の内部まで染み込まないため、消しゴムやメラミンスポンジで擦れば落とすことができます。しかし、コーヒーやジュースなどの飲み物や味噌汁やパスタのソース、油性のマジックなどは漆喰の内部まで侵入してしまう可能性が高く、ティッシュや布で拭き取っただけではシミが残ってしまうことがあります。

そのような時は、市販のサンドペーパーで壁を削ることで汚れを落とすことができます。仕上げには、漆喰の質感に近い目の細かいサンドペーパー(150〜300番程度)を使うと、削った部分が目立ちにくいでしょう。

しつこい汚れは塩素系漂白剤で

コーヒーやジュースの汚れに気がつかず長期間放置してしまい、汚れが壁の奥まで染み込んでしまった場合は、キッチンハイターなどの塩素系漂白剤が有効です。塩素系漂白剤は水で5倍程度に薄め、綺麗な布で塗るか霧吹きで吹きかけます。

漂白剤が乾いた後は、水を含ませた綺麗な布を用意してトントンと叩くようにして漂白剤を取り除きます。汚れの状態がひどい場合は、この方法でもうっすらと色が残ってしまうこともあります。

しつこい汚れや傷がついた場合は塗り直そう

消しゴムやメラミンスポンジ、サンドペーパー、漂白剤を使っても汚れが取れない!ということもあるかもしれません。そんな時は、汚れの上から漆喰をDIYで塗り直すこともできます。

DIY用の漆喰は、同じメーカーのものがネットショップで販売されていたり、メーカーに拘らなければホームセンターでも購入可能。漆喰には数種類の色合いがあるため、元の漆喰の色合いをよく確認してから、似ている色の漆喰を購入しましょう。

漆喰の壁のメンテナンス上のメリットとは

ここまで、漆喰のメンテナンス方法を汚れの種類別にご紹介してきましたが、ここからは漆喰の壁ならではのメンテナンス上のメリットを見ていきましょう。

部分的に塗り直せる

例えば、広い壁の一部分にどうしても取れない汚れや物がぶつかって大きめの傷がついてしまったという場合、漆喰の壁であれば前述した通りDIYで部分的に塗り直すことができます。

これが壁紙クロスであった場合はどうでしょうか。傷や汚れの部分だけを違和感なく貼り直すことは難しく、綺麗な見た目に戻したければ一部の傷や汚れのために大きな面積を張り替えなければなりません。汚れや傷の部分だけをピンポイントで補修できるのは、漆喰の壁の大きなメリットと言えます。

細かい傷が気になりにくい

ご存知の通り、漆喰の壁は職人の手で塗られているため、わずかな凹凸(味)があります。そのため、軽度な細かい引っ掻き傷などがついても、その傷も味として楽しむことができます。壁紙クロスの場合はそうもいきません。小さな傷や破れがあると、表面のコーティングが剥がれてしまい、その部分が悪目立ちして気になってしまいます。

紫外線によって劣化しにくい

意外に思われるかもしれませんが、漆喰は、有機系や樹脂系のクロスとは異なり、紫外線による劣化や経年劣化がほとんどない素材です。むしろ、空気中の二酸化炭素を吸着することで、年月を経るごとに強度が増して行くとさえ言われているのです。

多くの場合、直射日光の当たる部分の壁紙クロスは劣化が早まってしまいます。頻繁に壁紙を張り替えて気分転換したいという人には不向きかもしれませんが、メンテナンスの面でみると、これは大きなメリットと言えるでしょう。

体に良いだけではなく実用的でもある「漆喰」

冒頭でも述べた通り、漆喰は体にも環境にも優しい自然素材。さらにこの記事で取り上げたメンテナンスをすれば大変長持ちする素材です。まさに、最近流行している「サステナブル」な考えにマッチした素材と言えるのです。

「メンテナンスが大変そうだから」というイメージに囚われず、マイホームの壁の実用的な素材として、漆喰の壁を検討してみてはいかがでしょうか。