
2022.11.11
ダイソンvsルンバどっちがいい?1年使用した正直な比較【手動vsロボット掃除機】
暮らしのQ&A
近年、高級掃除機の分野で人気を集めている、「ダイソン」のコードレスクリーナーと、ロボット掃除機「ルンバ」。どちらも下位モデルや型落ち製品でも数万円以上、上位モデルになると10万円を超えるため、「どちらか1つを選ぶ」場合は悩まれる方も多いのではないでしょうか。
今回は、ダイソンのコードレスクリーナー、そしてルンバを1年使用して感じた違いを正直にご紹介していきます。
ダイソンのコードレスクリーナーの特徴

ダイソンのコードレスクリーナーは、コードレスでありながら強い吸引力が魅力の掃除機です。モーターを内蔵した回転する「モーターヘッド」が付属しており、回転するヘッドが床のゴミをかき出し、それを効率よく吸い取る仕組みになっています。
モーターヘッドには3つの種類があり、フローリングの床に適した「ソフトローラークリーナーヘッド」、カーペットの床やラグなどに適した「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」、家具などに使用できる「ミニモーターヘッド」があります。
モデルによって付属するモーターヘッドの種類や、付属品の数に違いがあり、モーターヘッドや付属品が多いほど価格が高くなります。
ダイソンのコードレスクリーナーのメリット
1回の充電で家中を掃除できる

ダイソンのコードレスクリーナーは、大半のモデルでモーターヘッドを使用した状態で20分〜30分程度の運転が可能。
スイッチがトリガー式でこまめにON/OFFできるようになっていることもあり、よほど家が広い場合やかなり念入りに掃除機をかける場合を除き、1度の充電で家中を掃除できます。従来のコードのある掃除機は、掃除する場所によっていちいちコンセントにコードをつなぐ作業が地味に大変。コードレスで長時間持つバッテリーは、掃除の手間を格段に減らしてくれます。
モードを「強」にすると吸引力が上がる反面、電池持ちが10分を切るため注意が必要。しかし、「弱」や「中」のモードですでに強力な吸引力を発揮するため、1年間使用する中で強モードの出番はほとんどありませんでした。
普段気が付かないような微細な埃も吸い取ってくれる
その吸引力が人気となっているダイソンのコードレスクリーナーですが、実際に使用してみてもそれを確かに感じました。さほど汚れていないと思っていた場所に掃除機をかけると、微細な埃や塵のようなものが吸い取られ、掃除が終わる頃にはゴミの溜まる「クリアビン」がいっぱいの状態に。1年間使用してみて、高価なだけあり性能は確かであると感じました。
ヘッドの部分を付け替えて様々な部分を掃除できる

ダイソンはヘッドの部分を様々なツールに付け替えることができます。ダイソンは高価な分、付属しているヘッドのバリエーションが豊富。狭い隙間はもちろん、布団やソファなど、掃除するものの大きさや素材に応じてヘッド部分を選べるようになっています。
ダイソンのコードレスクリーナーのデメリット
本体がやや重く感じる
ダイソンのコードレスクリーナーは、ゴミの溜まるクリアビンや機械部分が地面ではなく手元にある形状。いわば、掃除機の本体を持ち上げるような感覚で掃除を行うため、力がさほど強くない方は「重い」と感じるかもしれません。
クリアビン内部の汚れが見えやすい
ダイソンの掃除機が吸い取ったゴミが溜まる「クリアビン」。その名の通り、クリアタイプのプラスチックでできており、中のゴミが外からも確認できるようになっています。中身を捨てれば大半のゴミはクリアビンからなくなりますが、微細な埃などはクリアビンの中に残ってしまうこともあります。汚れが溜まっていると見た目が良くないため、見た目にこだわるのであればこまめにクリアビンの中を掃除する必要があるでしょう。
ルンバの特徴

ルンバは、iRobot社製のロボット掃除機。円盤状の掃除機が床面を自走し、ゴミを吸い取ってくれます。従来のモデルには、壁にぶつかることで方向転換をするだけの単純な動きをするものもありましたが、最新のラインナップはいずれも部屋の形状をコンピューターが認識し、効率よく掃除ができるように進化しています。
ルンバのメリット
不在時でも掃除をしてくれる

前述の通り、ルンバは掃除機が自走して勝手に掃除をしてくれる製品。わざわざ掃除のために人間が時間をとる必要がありません。外出で家を開けている間に、勝手に部屋をきれいに掃除してくれるのです。この点はルンバをはじめとするロボット掃除機の最大のメリットといえるでしょう。
スマートフォンから操作できる

ルンバはアプリでスマートフォンと連携させることが可能。例えば、出先から家のルンバに清掃するように操作したり、指定の日時に清掃を開始するように設定できたり、ということが可能になります。「外出中に急な来客の予定が入ったので、帰るまでの間に掃除をしたい」というような場面では、この連携機能が活躍することでしょう。
上位機種はゴミを自動で吸い出す充電ステーションがある
ルンバの下位モデルは、掃除が1度終わるたびに、本体のダストボックスに溜まったゴミを捨てる必要がありますが、上位モデルは本体のゴミを吸い出す機能の付いた充電ステーションに対応しています。この充電ステーションの付いたモデルは高額になりますが、約1ヶ月ゴミ捨てを行う必要がないとメーカーは謳っています。
ルンバのデメリット
ダイソンほど細かい掃除ができない
ルンバが掃除できるのは床面のみ。ソファの上やベッドの上を掃除機で掃除することはできません。また、毛足の長いラグに関しては、毛の長さが2cm以下のものしか掃除できないようになっているため、注意が必要です。ソファやベッドの埃を掃除機で吸いたい場合は、別途掃除機が必要になると考えておきましょう。
障害物などが原因で行き倒れる可能性がある
ロボット掃除機・ルンバは、モデルごとに改良を重ねているものの、まだ人間のように複雑な状況判断ができないことがあります。例えば前述の毛足の長いラグや床に落ちている毛布などの障害物が原因で、運転を停止(行き倒れる)可能性があります。ルンバを使用する際は、障害となりそうなものを整理・整頓しておく必要があります。
段差がある部屋には不向き
ルンバが自力で乗り越えられる段差は2cmまで(公式)。最近のバリアフリーに配慮した住宅であれば問題ないかもしれませんが、引き戸の敷居に2cm以上の段差があるような家では段差を乗り越えることができません。また、階段や小上がりのような大きな段差を乗り越えることは当然ながら不可能です。敷居のような比較的小さな段差は、ルンバのためにスロープを付ければ対応することができます。
ダイソン、ルンバが向いている人・環境は?

ここまで実体験を元に挙げてきたメリット・デメリットを踏まえると、ダイソンとルンバに向いている人・環境は以下のようになります。
ダイソンのコードレスクリーナーが向いている人・環境とは?
・段差の多い家に住んでいる
・細かい部分まで掃除がしたい
・吸引力の強い掃除機が欲しい
ルンバが向いている人・環境とは?
・家にいないことが多い
・毎日満遍なく掃除がしたい
・自分で掃除をするのが大変な広い家に住んでいる
結論:まだ掃除には人の手が必要!どっちにするかは臨機応変に

今後、ルンバのようなロボット掃除機の進歩によって、人が自ら掃除をしなくてもよい世界がやってくる可能性は十分にあります。しかし、2022年現在の掃除では、床以外の部分や細かい部分の掃除にはまだまだ人の手が必要です。現時点では、ロボット掃除機はあくまでも床掃除をサポートしてくれる存在と認識しておきましょう。
このため、「ダイソンにするかルンバにするか?」と悩んだ時には、ご自分の生活スタイルやお部屋の状況に応じて、臨機応変に選択する必要があります。例えば、ダイソンのコードレスクリーナーを買って全部自分で掃除を行う、ルンバに床掃除を任せてその他の部分はハタキやモップなどで対応する、といったように、ご自分が一番楽だと感じる組み合わせを考えてみてはいかがでしょうか。
関連記事としてロボット掃除機導入前の注意点をまとめた記事を記載しておきますので、そちらも併せてご覧ください。