
土地なしから注文住宅を建てる流れを11のステップで解説!
注文住宅でマイホームを建てたいと漠然と思ってはいるけれど、どのようなことから始めれば良いのかわからないという方は多いことでしょう。特に注文住宅は既に建っている建売住宅を購入する場合と比較すると、購入して入居するまでのステップが多く、ハードルが高いと感じてしまうかもしれません。そこでこの記事では、「土地なし」の状態から注文住宅を建てるまでの一般的なステップをご紹介します。
※土地探し・家づくりを依頼する不動産業者や施工業者の方針によっては、この記事とは異なるステップを踏む場合もあります。
目次[非表示]
- 1.Step1「土地なし」からの注文住宅の流れは「土地探し」からスタート
- 1.1.「土地なし」からの土地探しの方法3つ
- 1.1.1.不動産会社
- 1.1.2.ハウスメーカーや工務店
- 1.1.3.自分で探す
- 2.Step2 土地を探しながら建築会社も探す
- 3.Step3 土地の敷地調査と地盤調査
- 4.Step4 土地を購入・契約
- 5.Step5 家のプランニングと設計をスタート
- 6.Step6 建築請負契約
- 7.Step7 建築確認申請
- 8.Step8 住宅ローンの借入れ
- 9.Step9 着工・上棟・竣工
- 10.Step10 完成立会い
- 11.Step 11 引き渡し・入居・アフターメンテナンス
- 12.「土地なし」の方は「ワンストップ」が便利
「土地なし」から始める場合の家づくりの流れ
Step1「土地なし」からの注文住宅の流れは「土地探し」からスタート
土地を持っていない方が注文住宅を建てる際、まずは土地を探すことから始めることになります。しかし、何の準備もなく土地を漠然と探し始めても、決め手となるものがなくなかなか決められない…なんてことになりかねません。土地探しをスタートする前に、これから自分や家族がどの街のどの場所で、どれくらいの大きさの家で暮らしていくのかイメージを膨らませておきましょう。
「土地なし」からの土地探しの方法3つ
不動産会社
土地を探す方法として、まず不動産会社に相談することを思い浮かべる人は多いことでしょう。具体的なエリアや予算、土地の広さなどの希望条件を伝えると、希望に合った物件を紹介してくれることでしょう。早く土地を見つけたい場合は、複数の不動産会社を回るという手もあります。
ハウスメーカーや工務店
業者によって異なりますが、注文住宅の建築を手掛けているハウスメーカーや工務店に土地探しを依頼することもできます。注文住宅の建築を依頼したいハウスメーカーや工務店が決まっている場合、そこに土地探しも依頼することができれば、ワンストップで家づくりがスムーズになることでしょう。ハウスメーカーや工務店の中には、自社で既に抑えている建築条件付きの土地があったり、不動産仲介を行っている事業部が存在したりする会社もあります。
自分で探す
住みたいエリアが大体固まっている場合、ネットの物件情報や現地に足を運ぶなどして自分で探すこともできます。ネットのページや現地の看板に書かれている連絡先に連絡してみましょう。
Step2 土地を探しながら建築会社も探す
希望する土地がすぐに見つかる可能性もありますが、大抵はなかなか見つからないもの。建築会社も並行して探しておきましょう。土地探しもワンストップで行ってくれるハウスメーカーや工務店に土地も家も任せるつもりであれば、このステップは不要になります。
Step3 土地の敷地調査と地盤調査
希望する土地を見つけ、施工するハウスメーカーや工務店が決定したら、自分たちの希望の家をその土地に立てることができるかどうかを調べるための「敷地調査・地盤調査」を行います。
敷地調査とは、土地の条件や形状、高低差、接道の状況、電気・ガス・上下水道、各手法的制限を把握するための調査。見つけた土地に希望の家が建てられるかどうかを調べる調査です。
地盤調査とは、安全な建物を建てるために地盤を調べる調査です。柔らかい地盤や軟弱な地盤は、地震や土砂災害の時に家にダメージを与える可能性があるため、調査の結果次第では地盤改良などの工事を追加で行わなければならないこともあります。
Step4 土地を購入・契約
土地が決まったら購入を申し込み、注文住宅の間取り、プランを施工するハウスメーカーや工務店と検討しながら決めていきます。住宅ローンを利用する場合は住宅ローンの事前審査を行い、問題がなければここで土地を購入します。
一般的に、契約時には土地代金の10%ほどと言われる「手付金」を支払います。万が一、買主の都合で契約後にその土地をキャンセルすると、この手付金は返ってこない場合が多いので注意しましょう。その他、一般的に「契約印紙代」や「仲介手数料」などの諸費用が必要になることが多いため、予想外の請求に慌てることがないように覚えておきましょう。
依頼する業者によって流れは変わってきますが、土地なしから土地を購入して注文住宅を立てる場合、家と同時ではなく先に土地の料金を支払う「残金決済」をすることがあります。土地だけを購入する場合、住宅ローンが組めないため、自己資金か家が経つまでつなぎで借り入れる「つなぎ融資」で支払う必要があります。依頼する業者の支払いパターンがどのようなものなのか、契約する前に調べ、しっかりと計画を建てておくことが重要です。
Step5 家のプランニングと設計をスタート
自分たちがこれから住む注文住宅の計画を立て、施工業者と話し合いながらプランニングを行っていきます。まずは、家のデザインや仕様、間取りなど、家族全員が家に対してどのような要望を持っているのかしっかりと話し合うことが重要です。家族会議で全員の希望を優先順位を決めてまとめ、施工業者にわかりやすく伝えられるようにすれば、プランニングもスムーズに進むことでしょう。
Step6 建築請負契約
建物のプランニングが決まったら、いよいよ「建築請負契約」を交わします。契約の際、一般的には「工事請負契約書」、「工事請負契約締結書」、「見積書」、「設計図書」の4つの書類を渡されます。当日で読み切ることはほぼ不可能な量の書類なので、事前にしっかりと目を通しておきましょう。また、契約を交わした後になって「そんなことは聞いていなかった!」と後悔しないために、書類の中でよくわからない点は契約を交わす前に施工業者に確認しておきましょう。
Step7 建築確認申請
契約を交わし、ついに着工…と進みたいところですが、自分たちが考えた住宅が法的に適合しているかについて確認審査を受ける必要があります。行政や民間の指定確認検査機関に、大抵の場合は建築主となる施工会社が確認申請を行います。審査の結果、建築確認済証の交付を受けないと、着工へと進むことはできません。
Step8 住宅ローンの借入れ
住宅ローンの本申し込みを申請し、本審査をパスしたら、いよいよ着工へと進みます。土地をつなぎ融資によって購入する場合は、こちらの借入れも済んでいる必要があります。
金利が変動しないため、低金利の時にローンを組めば低い金利で支払うことができる「固定金利型」と、ローンの金利がその時の情勢によって変動する「変動金利型」を選ぶことができます。
固定金利型は、借り始めた時の金利がそのまま何十年も固定されるため、スタート時よりも金利が上昇したときにはメリットがあります。しかし、スタート時よりも金利が下がってしまったときは損をした気分になることでしょう。
変動金利型は、金利が下がったときはその恩恵を受けられる分、金利が激しく上昇した場合その影響を受けてしまうと言うリスクがあります。
Step9 着工・上棟・竣工
請負契約や建築確認申請、住宅ローンの借入れが終わったら、いよいよ家の完成を待つ段階に進みます。家が完成するまでに、近隣住民への挨拶回りなどを済ませておくと、スムーズに生活を開始できることでしょう。
また、自分の家の施工現場に実際に足を運び、施工途中の様子を見に行くのも良いでしょう。この段階で気になるところを相談したら柔軟に対応してくれた、なんてこともあるようです。
Step10 完成立会い
工事が完了して、引き渡し・入居となる前に、施工会社、工事管理者などと一緒に建物をチェックする「完成立会い」があります。家の中にキズがないかどうか、引き戸やドアがスムーズに動くかどうか、しっかりと確認し、問題がある場合は後のトラブルを防ぐために書面で明確に確認しておきましょう。完成立会い以外にも、特定行政庁(または第三者機関)による完了検査があります。
Step 11 引き渡し・入居・アフターメンテナンス
すべてのステップを踏んだら、晴れて引き渡し・入居となります。いよいよ、家族の想いが詰まった注文住宅での生活が始まります。大変な家づくりを終え、肩の荷が降りたと安堵することでしょう。しかし、実際の生活が始まると、家に何らかの不具合が発生してしまうこともあります。そのため、無料保証期間はいつまでなのか、あるいは定期点検はいつなのか、など、アフターメンテナンスに関することを確認しておきましょう。
「土地なし」の方は「ワンストップ」が便利
ここまで一般的な家づくりの流れを解説しました。土地を持たない方が注文住宅を買う、という行為は、土地がある場合や建売住宅を買う場合よりも多くステップを踏まなければなりません。
土地探しと施工でそれぞれ別の業者に依頼するなど、すべてのステップを自分でこだわって行いたい場合は別にして、土地探しから家づくりまでをワンストップで行っている業者に依頼すれば、かなりの時間と労力を削減できます。
このように一連の流れを知っておくことで家づくりをスムーズに進めることができるため、準備段階から流れを把握して計画することをおすすめします。