2018.06.27

サラリーマン・オーナーが賃貸経営で成功するために必要なこと

暮らしのQ&A

賃貸住宅経営はサラリーマンに最適と言われますが、実際はどうなのでしょうか?

もっと収入を得たいけど今のままでは給与は上がらなさそう。。
会社は今は安定しているけど将来はどうなるか分からない。。
その上、年金はあてにできないし、物価の上昇も不安だ。。

こういった背景のもと、安定した副収入を得ようとサラリーマンが賃貸住宅経営に乗り出しています。では、果たしてどの程度の副収入が期待できるのでしょうか?損をすることはないのでしょうか?「サラリーマン・オーナー」として賃貸経営に成功すれば、家賃収入を安定的に確保する道が開けますが、実際はそう簡単ではありません。ここでは、賃貸経営を成功させるために必要なポイントを解説していきます。

銀行によって異なる融資可能額

まずは基本的なこととして、自分の年収、貯金や資産をもとに、どのくらいの金額の不動産を購入できるのかを考えましょう。融資可能額は、例えばオリックス銀行の場合なら年収の6倍が目安になります。融資可能額の基準は銀行によって異なり、中にはなんと20倍くらいまで貸す銀行もあります。 また、すでに住宅ローンなど借り受けのある場合は、その分だけ融資可能額が減少します。

そのうえでどこの物件を探すのか、区分所有なのか1棟買いにするのか、また新築にするのかリフォームやリノベーションを行うのかなど条件を決めていきます。実際の融資可能額については銀行に相談してみてもいいでしょうし、賃貸経営を考えているなら不動産企業に相談して、物件の選定も考慮しながら銀行や融資可能額を検討していくとよいでしょう。

安定した副収入を得るために必要な実質利回り

安定した副収入を得るためには表面利回りで10%以上、実質利回は最低でも6%は保つ必要があります。例えば、投資額が3000万円で満室時の年間家賃収入が300万円、頭金600万円を支払い、金利2.5%の20年ローンなら、年間の返済総額は約150万円になります。 管理費や修繕費、税金の負担を差し引いても60万円以上は残る計算です。

給与収入が年500万円程度のサラリーマンにとっては、頼りがいのある額ではないでしょうか。もちろん、投資額が大きくなれば、その分大きなリターンを見込めますし、また金利を抑えることができれば、やはりリターンは大きくなります。これらは、年収、勤務先、保有資産などサラリーマンごとの状況によって異なってきますので、具体的なシミュレーションは不動産企業などに相談してみるとよいでしょう。

サラリーマン・オーナーが注意すべきこと

サラリーマン・オーナーの大敵は空室の発生と家賃の下落になります。例えば、投資額が安く表面利回りが15%あったとしましょう。初めは実質利回りもよく順調な滑り出しだったとしても、それだけの表面利回りが見込める場所では、周辺で新築物件が増え、空室が発生、家賃引き下げを余儀なくされるというケースも十分あり得ます。

また、入居者による思わぬトラブルや周辺環境の悪化など、家賃収入の低下リスクは様々です。 その他、物件の購入では焦りも禁物です。低価格の物件の流通は購入希望者の増加を背景に不足気味で、こうした局面であわてて買ってしまうと投資額が必要以上に膨らんでしまい、利回り低下の原因となってしまいます。

表面利回りや、その時に流通している物件のみで判断するのではなく、周辺環境の移り変わりや、ある程度の将来予想を立てながら物件を選定していく必要があります。 やはりこの辺りも、専門的な知見が必要になってくるため、地域に詳しい不動産企業に相談しながら検討していくとよいでしょう。