2019.09.18

ここ10数年で勢力が急拡大した北欧風スタイルの定義とは?

インテリア

2000年代中頃から、日本のインテリア業界でブームとなり、現在では定番とも言える存在になっている「北欧風スタイル」。

カフェや住宅のモデルルームなどでも、北欧風のスタイルでコーディネートされた部屋が多く見られるようになりました。

しかし、北欧風のスタイルとはどのようなものなのか、何となくイメージはできても、言葉でスラスラと説明できるという方は多くないのではないでしょうか。

北欧風スタイルの発祥地・北欧について考えるとともに、北欧風スタイルによく見られる特徴や、北欧風スタイルが日本で広まっていった経緯を見ていきましょう。

そもそも北欧ってどこ?

北欧風スタイルのふるさと・北欧とは、「ヨーロッパ(欧州)」の「北部」に位置する4カ国、フィンランド、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーを指します。

北欧風スタイルとは、この国々に住む人々が好む家具・装飾の手法を取り入れたものです。

緯度が非常に高いこの地域では、夏は太陽が沈まない「白夜」となりますが、冬はほとんど太陽が昇らない夜となってしまうため、家族全員が部屋の中で過ごすことが多いようです。

そのため、長時間家の中にいても快適で心地よい空間を目指して長年作られてきたスタイルが、現代の北欧風スタイルの基盤となっていると言われています。

北欧風スタイルのポイント

ベースはホワイト系やブラウン系でシンプル

多くの北欧風スタイルの内装は、基本的にホワイトやグレー、ブラウン(木目調)などの落ち着いたナチュラルカラーで構成されています。

これは、長時間にわたって夜が続く冬の北欧で、部屋を少しでも明るく見せるためにこのような色が選ばれてきたのではないかと考えられています。

また、色鮮やかなことが多い北欧風家具やインテリアの色を引き立たせる役割もあると言われています。

ウッドテイスト

北欧風スタイルの床の多くは木目のあるフローリングが選ばれることが多いと言われています。

これは、住む人が寒い冬でも暖かな気持ちになれるようにするための工夫なのではないかと考えられています。

また、ダイニングテーブルやベッドの素材にも木(多くは無垢材)が使用されていることが多いのも北欧風スタイルの特徴です。

鮮やかな色や柄のファブリックや家具

内装や床が落ち着いた雰囲気でまとめられていることの多い北欧風スタイル。

しかし、カーテンやラグなどの布や、椅子、ソファー、食器などは、一転して鮮やかな色のものが置かれるのが特徴です。

これは、暗い冬が長く、外にもなかなか出られない北欧で、沈みそうな気持ちを少しでも明るくできるようにするための工夫ではないかと言われています。

この傾向は人々の衣服にも現れており、フィンランドのアパレルメーカー「マリメッコ」に代表されるように、派手な色使いや模様の服やカバンを愛用する人も多いようです。

日本における北欧ブーム

落ち着いたナチュラルカラーのベースの中に、所々鮮やかな家具やファブリックが取り入れられている北欧風スタイル。

現代の日本では、今時の「お洒落」なスタイルの代表格として定着していますが、冒頭でも触れた通り、そのブームの歴史はさほど長くありません。日本ではどのように北欧風スタイルが広がっていったのでしょうか。

2006年公開の映画「かもめ食堂」が火付け役?

2000年代前半まで、北欧風スタイルは一部の熱狂的なファンはいたものの、一般の人々にはそれほど浸透していませんでした。

それが爆発的に広がったきっかけは、2006年公開の映画「かもめ食堂」ではないかと言われています。

この作品は、フィンランドのヘルシンキで日本料理を提供する食堂「かもめ食堂」を営む主人公と周りの人々の、さりげなくも美しい日常を描いたもの。作中に登場する主人公が営むかもめ食堂の内観などに、北欧風の家具やインテリアが大々的に取り上げられていました。

この映画の公開後、女性を中心に、2000年代後半の日本で「北欧」がちょっとしたブームとなったのです。

IKEA、H&Mなどの出店

映画「かもめ食堂」がブームとなった2000年代後半には、スウェーデン発の家具チェーン「IKEA」やファッションブランド「H&M」など、北欧発祥の店が日本に相次いで上陸しました。

映画の世界だけではなく、実際の店舗で北欧のインテリアやファッションに気軽に触れることができるようになり、ブームに拍車がかかっていきます。

今や北欧の人が驚くほど日本で定着

北欧風スタイルが急速に根付いた日本。

温かくもスタイリッシュなこのスタイルは、日本においてブームを通り越して一つのジャンルとして定着したと言えるかもしれません。

北欧から日本に訪れた人には、多くの日本人が北欧スタイルを取り入れていることに驚く人もいるようです。

木が使われていることの多い日本の家。木の温かさが特徴的な北欧風スタイルは、日本人の生活に取り入れやすいスタイルなのかもしれません。