catch-img

家が売れない時代に備える住宅購入とは

現在、日本全国の家の1割以上が、住む人のいない「空き家」だと言われています。2033年になると、実に3軒に1軒が空き家になる、と予測されています。この問題を加速化せると言われているのが、日本の「少子高齢化」と「人口減」。将来的に空き家が増えると予測されているのは、人が減って住む人がいなくなってしまうからなのです。


「どんな家でも売れる」時代の終焉


日本には、マイホームを購入すると言うことは、社会である程度一人前になった証、将来を見据えた資産を作る、と言う「マイホーム・土地信仰」があると言われています。戦後の高度経済成長からバブル景気の時期までは、都心から遠く離れた場所に多くの団地やマンションが建設されました。その時代は、日本の少子高齢化がさほど進行しておらず、人口が増え続けていた時代。山の奥の方の家や土地にも需要がある時代でした。


しかし、20世紀の終盤ごろから始まったいわゆる「失われた20年」と言われる景気の後退や、晩婚化などの理由による少子高齢化が進むにつれ、身寄りのいないお年寄りが亡くなるなど、様々な理由によって、今は「空き家が増えていく時代」になりました。人が減ってしまうと言うことは、家の需要も減ってしまうと言うこと。不便な場所に建つ家から順番に売れなくなる時代に突入したのです。


売れない不動産


3軒に1軒の家が空き家になる時代になると、日本全体の不動産の3分の1以上が不要となります。人口が減っているため、不要となった不動産を買う人は物理的にいなくなるでしょう。1世帯で複数の家を持ちたい、と考える人はさほど多くないからです。売却できず、空き家となった家を相続することになると、子どもたちは不要な家の固定資産税を支払わなければならなくなります。


また、その空き家が自治体によって「特定空き家」に認定されてしまうと、一戸につき200平方メートル以下の住宅の場合、固定資産税額が6倍になってしまいます。住む予定もなく、売ることもできない空き家に対して、多額の固定資産税を支払わなければならなくなってしまうのです。売ることができず、自治体に寄付することもままならなかった場合、子どもたちは相続放棄の選択をせざるを得なくなることでしょう。


空き家になる可能性の高い場所


現時点でも、高度成長期に山間部に建設された「団地」の人口減と住民の高齢化が問題となっています。団地に住んでいる高齢者は、自動車を運転することが難しくなっている方も多く、買い物にも自由に行くことができない「買い物難民」が発生していると言われています。


3割以上の家が空き家となり、住宅が超絶な供給過多となっている近い将来、このような状況になることがわかりきっている家に住みたい、と言う方はおそらくいなくなっていることでしょう。したがって、駅やバス停などの公共交通機関から車で10分以上かかるような場所に建っている家は、将来的に住む人がいなくなって空き家になる可能性がとても高いと言えるのです。


高齢になっても運転し、自動車中心の生活をすることは、判断力や反射神経が鈍くなっていくこともあり、非常にリスクが伴います。そのため、多くの人は、公共交通機関の駅や買い物に歩いていけるような便利な場所に集中することでしょう。


家が売れない時代にも強い場所


日本の3割以上が空き家となる時代、各地の家の人気や資産価値がどのようになっているかはまだわかりません。しかし、現時点である程度予測できるのは、公共交通機関が便利であり、様々な施設にアクセスしやすい都市部に人が集中することです。目先の土地の値段に惑わされず、将来も引き続き人気があると思われる場所に土地を見つけ、家を建てておけば、その家が空き家となる可能性を低くすることができるでしょう。


現時点で都市部の土地を買うことが難しくても、都市部のマンションを購入すると言う方法もあります。木造住宅よりも大幅に寿命が長いと言われる鉄筋コンクリート造りのマンションには、将来も一定の買い手があることが予測され、立地に恵まれていれば「売れない」と言う状況を回避できる可能性があります。自動車なしでは買い物すらままならない山間部よりも、少し背伸びをして都市部に家を買って「都心回帰」をするならば、家が売れない時代に備えることができるでしょう。


.

放置すると固定資産税が6倍になるかも!深刻な「空き家」事情

不動産相続で困らないために知っておくべき基礎知識