賃貸経営で用心したいエレベーター有り物件のリスク

一般的に5階を越える高さのビルに設置されていることの多いエレベーター。高層・超高層マンションのような集合住宅では必須の設備と言えるでしょう。


エレベーターが設置されている物件には入居者が集まりやすいと言う特徴があります。入居者側の立場としては、3階以上の部屋に階段で上がることは苦しいと考える人は少なくないでしょう。


経営側としても、階層・部屋数の多い物件を貸し出すと部屋の数だけ家賃収入も増え、人気も高まるため空室が出にくいと言うメリットがあります。しかし、実はエレベーターは賃貸経営においてまさに諸刃の剣と言えるのです。


共有部分の電気代が一気に跳ね上がる


エレベーターを動かすには、照明などとは比較にならないほどの電力が必要です。しかも、住民が多ければ多いほど、その稼働回数は増えていくでしょう。所有するマンションの規模にもよりますが、小規模の物件の10倍程度の電気代がかかってしまったケースもあるようです。


しかし、エレベーターを導入した分の電気代を回収しようとして家賃を上げ、空室が増えてしまっては元も子もありません。


故障した際のコストが桁違い


1日中、1年中、ほぼ休みなく動き続けているエレベーターは、当然老朽化すれば劣化します。エレベーターが故障すればロープ交換だけで100万円以上制御関係の故障では400万円程度もかかることもあると言われ、せっかく得た収益が一瞬にして吹き飛んでしまうかもしれません。


しかし、エレベーターを故障した状態で放置することは人道的にやってはいけないことです。愛想を尽かした住人が引っ越して空室だらけになってしまうことは容易に想像できます。また、高さ31メートル以上の建物には「非常用の昇降機」を設置しなければならないと法律で定められているため、非常用のエレベーターすら設置されていない高さ31メートル以上の建物は違法になります。


故障した際、住民の理解を得ることが大変


エレベーターが故障すると、故障した部分にもよりますが、1ヶ月以上エレベーターが使えない状態になることはざらである、と言われています。当然その間、住民は自室へ階段で登る苦労を味わうことになります。


住んでいるのが3階、4階程度なら階段でなんとか我慢する住民もいるかもしれませんが、高層階の住民になればなるほど我慢するのは難しくなってしまうでしょう。そのような状況になったら、転居してしまったり、エレベーターの修理が終わるまで家賃は払わないと言い始めたりする住民が出てトラブルとなる可能性もあります。エレベーターが故障した際は、修理が終わるまでの日程を住民全員に丁寧に説明し、なんとか理解を得なければなりません。


閉じ込めなどの事故のリスクが高い


地震が発生した際、エレベーターが急停止し、長時間にわたって閉じ込められたと言うニュースを聞いたことがありませんか?地震によって物件が被害を受けるリスクは、エレベーターの有無にかかわらず想定できることですが、エレベーターに長時間閉じ込められた人が体調不良となって救出後搬送されるといった事例も存在します。


また、住人の元気な子どもたちが、友人などを交えてマンションでかくれんぼをするなどして遊ぶようなことがあれば、厳重に注意しなければなりません。エレベーター内で飛んだり跳ねたり、ドアの間に足を入れてドアを閉まらなくするなどのいたずらをしているうちにエレベーターが誤作動を起こし、閉じ込めや挟み込みなどの大事故に繋がる危険性もあるのです。


部屋数の多い物件を経営したい場合は、横に長い物件の方が無難

ここまで、エレベーターが有る物件のリスクを取り上げましたが、多くの入居者が住む大規模なマンションを経営したい場合は、エレベーターのない横に長い物件を購入した方が無難であることがわかります。


エレベーターの問題は、分譲マンションの場合でも当然議論され、全世帯が出す修繕積立金から修理費が捻出されています。しかし、賃貸住宅のエレベーターは、家賃に加えて管理費を別途徴収していない限り、オーナーが費用を出して修理しなければなりません。


高いランニングコストと事故のリスクを考えると、エレベーター有りの物件を購入する際は、よほど新しく壊れにくいエレベーターである場合であっても、慎重になった方がよさそうです。

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