
2019.08.29
夏場・冬場は要注意!エアコンなしの賃貸物件に住むときの注意点
暮らしのQ&A
分譲賃貸に多い「エアコンなし(要取付)物件」

分譲マンションの一室が賃貸物件として貸し出されている分譲賃貸物件を中心に見られる、「エアコンなし」の物件。
このような物件にエアコンを取り付けたい場合、入居者が自前でエアコンを購入しなければなりません。
引越しをするのが春先や秋だと、しばらくはエアコンなしで気長に暮らすことも可能かもしれませんが、夏場・冬場はすぐにエアコンを使う必要がある方が多いのではないでしょうか。
特に夏場にエアコンがないことは命に関わります。
2019年も災害級の猛暑が日本列島を襲い、体温を超えるような気温の日が続きました。このような状況でエアコンを稼働させずに生活すると、熱中症のリスクが高くなることは火を見るより明らかだといえます。
しかし、立地や間取りが魅力的である場合、自前でエアコンを用意してでもその部屋に住みたいということもあるでしょう。
エアコンなしの物件に引っ越す際はどのようなことに注意しなければならないのか、どんな対策が取れるのか、これから見ていきましょう。
初期費用に注意

賃貸住宅を借りるときは、ある程度まとまった出費があります。
引越しの費用はもちろんですが、敷金・礼金・仲介手数料・クリーニング代・鍵交換代・火災保険・初月の家賃などの賃貸の初期費用を支払わなければなりません(例外的に、敷金・礼金なしの物件もある)。
これから住む部屋の家賃にもよりますが、家賃が5万円程度ならば、この初期費用は30万円程度になります。
エアコンなしの物件の場合、そこにエアコンを取り付ける費用が追加でかかることになります。
エアコンの相場は、おもに6畳用の小型エアコンが取付工事費用込みで5万円前後から。
12畳用などの大型エアコンになると10万円を超えます。
当然といえば当然のことですが、エアコンなしの物件に住む場合は、エアコンの分初期費用が増えることを認識しておきましょう。
エアコンの購入は早めに

これから引っ越す物件がエアコンなしの物件であることがわかったら、早めにエアコンを買わなければなりません。
特に、夏場に入居後すぐにエアコンを使い始めることを考えている場合、可能であれば入居の1ヶ月前に買っておくと安心です。
なぜそんな早めにエアコンを購入する必要があるのでしょうか。
その理由は、エアコンの工事日を入居当日にするためです。
夏場や冬場の、エアコンを買う方が多い時期は、エアコンの取り付け工事が立て込んでいるため、工事の予約が1ヶ月後になってしまうことも珍しくありません。
入居して引越しが終わってからエアコンを買いに行っていたのでは遅いのです。
特に猛暑の中、1ヶ月もエアコンなしの生活をするのは命に関わる危険な行為。エアコンを取り付ける物件の住所は契約時にわかっているため、引越し前にエアコンを買いに行きましょう。
不動産業者からエアコンを購入することも可能

業者によって異なりますが、不動産業者の中にはこのような「エアコンなし物件」への対策として、エアコンの購入・取り付け工事を入居日までに行い、入居後すぐにエアコンが使えるようにしてくれるサービスを展開しているところもあります。
急な引越しで、入居までに時間が取れないときは、このようなサービスを利用すると便利でしょう。
しかし、このようなサービスは、自分で家電量販店にエアコンを買いに行ったり、ネットショップでエアコンを購入したりする場合と比較して価格が割高です。
さらに、多くの場合、エアコンのメーカーや機種は不動産業者が指定したものになります。
エアコンの取り付け工事日のことを心配しなくても良いというメリットと、割高で機種が選べないというデメリットを踏まえ、自分にとって最良の方法を選びましょう。
エアコンなし物件にも良いところがある
ここまで、エアコンなしの物件に住む注意点をまとめてきましたが、エアコンなしの物件にも良い点があります。
それは、エアコンを自分の意思で自由に付け替えることができることです。
エアコンがあらかじめ付いている賃貸住宅では、エアコンが故障したり老朽化したりした場合は大家さんの負担で取り替えてもらえるかもしれません。
しかし、メーカーや製品が気に入らないという理由で付け替えることは原則不可能です。
それに対し、エアコンなしの物件では、自分の好みのエアコンを自分のタイミングで自由に取り替えることができます。