2019.03.12

内陸部でも安心できない?「液状化現象」に備える家づくり

建てる

大規模な地震が起こった際、「沿岸部で液状化現象による被害が発生」というニュースを耳にしたことはありませんか?

液状化現状とは、地下水位の高い砂地盤が振動により液体状になる現象のことで、地震の際に頻繁に発生しています。

液状化現象が起こると、家や電信柱など、比重の重い構造物が泥となった土の中に埋もれて傾いたり、下水管などが浮き出てきたりと、大規模な被害が発生します。

液状化現象によって人命が失われる事象はほとんど発生していませんが、建物にとっては壊滅的なダメージを受ける可能性のある現象です。

液状化の被害が大きかった例として、2011年の東日本大震災の時の浦安市が有名です。

人的被害は少なかったものの、住宅の傾きやライフラインの寸断など、様々な被害が出ました。

浦安市は千葉県の沿岸部沿いの町で、この震災時は市の86%が液状化被害を受けたと言われています。

しかし、昨年(2018年)に発生した北海道地震では、海から遠く離れた札幌市でも液状化が発生したのです。

液状化しやすい土地

過去に沼や池があった土地

内陸部でも、沼や池を埋め立てた土地は、地震の際に液状化する可能性があると言われています。

自然の状態で水が溜まりやすい場所だったために沼や池ができていたということを考えると、その地域の地下水位は高い可能性があるためです。

新しく造成された土地

沿岸部の埋め立て地など、現在から100年以内に造成されたような新しい土地は液状化現象が発生する可能性が高いと言われています。

浦安市もこのケースに当てはまり、震災発生時から60年以内に造成された部分で液状化の被害が多く出たようです。

砂が堆積してできた土地

埋立地のように人工的に造成された土地ではないところでも、三角州のように、川が運んできた砂が堆積してできた土地は水分量も多く、液状化しやすいと言われています。

なぜ液状化で人的被害が出にくいのか

記事の冒頭で触れましたが、液状化現象によって人命が失われる事象はほとんど発生していません。

1995年の阪神・淡路大震災でも、ポートアイランドや六甲アイランドのような埋立地で亡くなった方は比較的少なかったというデータが出ています。

揺れと同時に地面がゼリーのようになる液状化が起こることで、建物が傾くことはあっても、破壊される危険性は下がると考えられるためです。

しかし、いくら人的被害が少ないとはいえ、家が傾いたり地面に埋まったりしては生活の再建は難しいといえます。もし、液状化が懸念される地域に家を建てることを考えている場合、液状化対策を施した家を建てる必要があります。

液状化現状に備える家

砕石パイル工法

液状化現象に備える家づくりとして一般的とされているのが、砕石パイル工法です。

住宅の下の地面に直径約40センチの穴を掘っていき、その中に砕石を詰め込んで杭を作る工法です。

地盤の揺れに砕石が噛み合ってできている杭が追随することで、セメントや鉄の杭のように揺れによってせん断される可能性が低いため、地震の揺れや液状化に強いと言われています。

もし、これからマイホームを建てる土地が液状化の影響を受ける可能性があるならば、砕石パイル工法で地盤改良を行ってから建てた方が賢明と言えるでしょう。

液状化の事前にリスクを調べることは可能

各自治体のハザードマップや、民間の地盤改良会社の調査結果など、複数の情報がインターネットを通して閲覧できるようになっているため、これから家を建てる地域の液状化のリスクを確認することは可能です。

地震大国である日本において、耐震・免震構造の家を建てることはすでに当たり前になっています。

今後はその当たり前に、「液状化対策」が加わる流れになっていくのかもしれません。