
2018.10.22
住宅購入の不安を解消できる住宅性能表示制度の内容まとめ
建てる
住宅購入時に気になる「耐震性」や「省エネ性」、「耐久性」など、住宅の性能について、みなさんはどの程度正しく理解されているでしょうか。また、注文住宅の場合には希望する性能を建築会社へ適切に伝えられているか不安を抱えることはないでしょうか。
例えば「安心な家」と一口に言っても、段差の少ない家、地震や台風に強い家、自然素材を使った家、防犯設備のある家、キッチンから子どもを見守れる家……など、何を基準に「安心」と捉えるかは人によって違うことがあります。
「三角屋根で3LDKの裸足で過ごせる天然素材の家」、という風に外観や間取り、素材は具体的な数値や写真を使ってイメージを擦り合わせることができます。しかし、求めている断熱性能を満たす設計がされているか、断熱材が設計通りに施工されているかなど専門知識を必要とすることや完成引渡後に見えなくなってしまう箇所については、不安が残る場合もあります。
住宅購入時に起こりやすいこのような不安を解消するため、『住宅の品質確保の促進等に関する法律』が制定されています。これに基づき基準や手続きが定められている制度を住宅性能表示制度と言います。ここでは住宅性能表示制度についてまとめました。
住宅性能表示制度とは

住宅性能表示制度の評価内容は10分野に分かれており、等級が大きいほど優れています。
1. 構造の安定に関すること
2. 火災時の安全に関すること
3. 劣化の軽減に関すること
4. 維持管理・更新への配慮に関すること
5. 温熱環境・エネルギー消費量に関すること
6. 空気環境に関すること
7. 光・視環境に関すること
8. 音環境に関すること
9. 高齢者等への配慮に関すること
10. 防犯に関すること
住宅性能表示制度でできること

それでは、住宅性能表示制度を利用するとどういった不安が解消されるかを具体的に見ていきましょう。
不安1. 性能面で比較検討しにくい
A建設会社の家とB建設会社の家。どちらにするか迷っているが、どちらも省エネ性能の高さを謳っている。性能の高さを示す数値がチラシに載ってはいるものの、基準や定義が異なるためどちらがどの程度すぐれているのか判断が難しい。
→第三者機関のチェックにより、住宅の性能や等級を数値等で表示した住宅性能評価書の交付を受けることができます。同じ基準で性能が評価されているので比較検討に役立ちます。
不安2. 希望の性能通りに家が建つのか不安
建設会社に希望の性能を伝えたものの、専門知識がないため適切に伝わっているかわからない。説明も受けたが理解できているのか自信が無い。
→住宅性能評価書を契約書(売買契約、工事請負契約)に添付すると、住宅性能評価書の記載内容を契約したものとみなすことができます。専門機関のチェックを受けているため完成時点での性能が保証されています。
不安3. 完成後にもし何かあった場合の費用が不安
トラブルが起こった場合にどこに聞けばいいのか、費用が高い場合は我慢するしかないのか心配。
→建設住宅性能評価書を取得した住宅でトラブルが発生した場合、指定住宅紛争処理機関(弁護士会)において、迅速な解決を図ることができます。この際の申請手数料は1件につき1万円です。 ※住宅性能評価書には、設計住宅性能評価書(設計段階において、求める性能どおりに設計されているかを評価するもの)と、建設住宅性能評価書(施工段階・完成段階において、設計図書のとおりに施工されているかを現場で評価するもの)の2種類あります。
まとめ
上記の他にも、住宅ローンの引き下げや地震保険料の割引、贈与税の税制特例など、条件を満たせば優遇を受けられるというメリットもあります。全ての性能を最高等級にしようとすると費用面での負担が大きくなるため、優先順位が高いのは何かを総合的に判断することが必要です。
デザインも性能も希望通りの住宅に暮らすための手助けとして、客観的な評価制度の利用を検討されてはいかがでしょうか。住宅性能評価を受けるには、設計図面等書類を揃える必要があるため、あらかじめ建設会社に相談してみましょう。




