2020.11.16

床暖房で足元ポカポカ!ガス温水式床暖房のメリットとデメリット

暮らしのQ&A

一日中足元ポカポカの床暖房は、住宅先進国の北欧において主流の快適暖房です。ガスや電気が熱源の場合、いずれもガスファンヒーターのおよそ半額の光熱費というから驚き!空気も乾燥しにくく安心安全なガス温水式床暖房はどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

北欧のように暮らす・温水式床暖房とは?

温水式床暖房とは、熱源機で加熱した温水を暖房用のポンプでお部屋に設置した床暖房に循環させ、床を温め暖房することを言います。ファンヒーターのように火を使ったり、エアコンの風で空気が乾燥しやすくなったりすることがなく、快適に安全に冬を過ごすことができるので、住み替えや新築購入を考えている方で設置を考える方が増えてきています。

特に乾燥する冬はウイルスが大変好む季節。エアコンの風はさらに乾燥を引き起こし、加湿器が無いとツライものです。床暖房では、そんな乾燥やウイルス飛散のリスクをおさえることができるので、風邪やインフルエンザ、または家庭内でのコロナウイルス感染などのリスク軽減の観点からも注目を浴びています。

床暖房の種類

電気式 

電熱線を床に張り巡らせる電気式の床暖房。ガス式に比べて初期費用が安いのが特徴ですが、長時間使用するとランニングコストが高くなってしまいがちです。そこで最近では、温水を使用するヒートポンプ式温水床暖房というものが出ています。CMでもおなじみのエコキュートは、夜間電力のため、電気代が昼間の約1 / 3もおトク。電気代を気にせず、暖房することが可能で人気です。しかし、温まるまで時間がかかってしまうため、エアコンとの併用がおすすめです。

ガス式はスピーディーに快適な温もりがゲットできる 

ガス式は、床下に約60℃のお湯が循環する温水パネルを敷設し、ふく射熱と熱伝導、そして対流によって、足元だけでなくお部屋全体をムラなく暖めます。 また、ガスの力を利用して立ち上がりが早くパワーがあるため、複数の部屋で同時に使用してもしっかりと暖まります。ガス式と電気式の床暖房を外気温・室温が同じ条件のもと、設定温度までの時間を調べた結果、従来のガス式の温水床暖房はおよそ1時間、電気式の温水床暖房はおよそ2時間半、電気式床暖房にいたってはおよそ5時間半かかることがわかりました。 

ガス温水式床暖房のメリットとは

快適!頭スッキリ、足元ポカポカで理想の頭寒足熱

ガス温水式床暖房は、赤外線のふく射熱でお部屋をムラなく暖めてくれます。一般的なフローリングの床だと、冬は足元が冷えますが、ガス温水式床暖房なら足元がヌクヌク。冬の在宅ワークも快適に過ごすことができます。

安心!手間がなく低温焼けどせず安全

温水式なので、燃焼部分が室内になく、定期的な換気も不要です。小さなお子さまやお年寄りがいるご家庭でも安全に使用することができます。

床そのものが暖房器具の床暖房。室内に余分なものやコード類が無く、つまづく心配もありません。お掃除時もラクラクで、季節の変わり目に出し入れする手間も収納する場所も特に必要ないので、収納が少ないお部屋でもありがたいですね。

また、電気ヒーター式の床暖房だと、床と体が接している面に熱がこもって温度が上昇し、低温やけどを起こすケースも少なくありません。ガス温水式だと、その反面、温度が42℃以上にはならないので低温やけどの心配がほとんどないのも安心です。

健康!空気がキレイで乾燥しにくい・ウイルス対策にも◎

身体が冷えやすい方でも、身体の芯から温まる温水式床暖房。風がないので、喉や肌が乾きにくく、乾燥した空気を好むウイルスの増殖を防いでくれます。空気を巻き上げることもない分、飛散させてしまうリスクを最小限にし、ウイルス対策にも効果的な暖房機器です。

アレルギーの原因のハウスダストも減少し、室内にあるホコリを舞い上げないので、空気の汚れも少ないです。

ガス温水式床暖房のデメリット

クリーンな空気でお部屋広々、そして足元ポカポカの快適暖房のガス温水式床暖房ですが、そのデメリットは、なんといっても初期費用です。施工する家の状況にもよって金額の変動はありますが、費用の中には、熱源機、温水パネル、床材、工事費などといった専門機材が含まれるので高くなってしまいます。

また、床暖房は一般的に故障しにくい設備と言われていますが、経年変化が原因で、故障率は上がってきます。10年に一度ある不凍液の交換メンテナンスや定期的な点検も必要になります。

暮らしをぬくもりで包む

温水を利用してスピーディーに足元から温めてくれるガス温水式床暖房。初期費用がかさむなどのデメリットはあるものの、ランニングコストを抑えつつすばやく体を温めることができるので、長い目で見ると、経済的で快適な冬を過ごすうえではかかせない存在になるかもしれません。床暖房が気になる方は、費用感なども含め、どのタイプが自分に合うか検討してみることをおすすめします!