2023.02.27

地域に愛され、循環し続けるお店 「ワンオアエイト」

広島の街

地域に愛され、愛を届け続けるリサイクルショップ 「ワンオアエイト」

誰かの手から手へ、街の掛橋のような存在に

今回は、安佐南区祇園にあるワンオアエイトというリサイクルショップをご紹介します。過ごしやすい街として人気のある安佐南区祇園。JR下祇園駅から徒歩7分ほど歩いた場所。おしゃれで活気あふれており、一見海外のガレージセールを覗きにきたかと錯覚する、お店こそが、ワンオアエイトです。天井から、床まで所せましと家具や雑貨並び出迎えてくれる空間は、どこを見てもワクワクが止まりません。

まさに、海外のガレージセールを覗きに来たかのようなお店

ワンオアエイトの看板

天井までも、余すことなく広がる商品たち

一つの役目を終えたモノを必要とされる人へ届ける架け橋のような存在にというコンセプトのもと、2008年に創業されて以来、従業員さんの力を借りながらもご夫妻二人三脚で今日までリサイクルショップを営んでこられました。最初は、買い取ったものを販売することが主だったお店も、少しずつ海外での買い付けに行く機会も増え、今のようなアンティーク家具、古道具、食器を軸とするセレクトになっていたそうです。

セレクトする家具や雑貨は、もちろんお二人の目利きをくぐり抜けた、おすすめ商品ばかり。

「迷ったら買わない」

買い付けの際のこだわりポイントを聞いた際に、即答してくださったのは、今回取材に答えてくださった奥様である知恵さん。

「そうでないと、お客さまにおすすめできないんです。」

お客さまには自分が心から気に入ったものを次の世代に引き継いでいきたいという温かい想いがあり、取材中もその想いがひしひしと感じられました。

オーナーご夫妻と、ともにお店を支えてこられた従業員さん

大切にしているのは「生活の豊かさ」 ルーツとなった路面店

ワンオアエイトはこれまでに一回移転を経験しているのをご存知でしょうか。もともとは、同じ安佐南区の山本で道路に面する場所でお店を営まれていたそう。山本店時代には、たまたま通りがかった人から、近所の方まで様々なお客さまが訪れてくれていたこともあり、そこで、現在につながるお客さんとの出会いがたくさんあったといいます。

移転前の山本店 当時から、家具を中心にセレクトされていたそう

当時から、売買を行う中で、2人の琴線に触れたものをセレクトしていくというやり方は今も変わらないスタイル。そんな中で、売買だけでは物足りなくなって、オープンから数年、海外に買い付けに行くようになったのはフィンランドだったそう。

なぜフィンランドなのか?お二人がフィンランドの雑貨を好きだったということはもちろん、「家での生活を豊かにする」というフィンランドの考え方にも強く共感したことも大きいんだとか。ワンオアエイトに足を運んでくれるお客さまの家での生活を少しでも豊かにできたらという想いで、買い付けした商品もプラスして販売するという今の形になっていったそうです。

フィンランドで買い付けした商品たちの一部

セレクトを強化し、らしさに磨きをかけて今の店舗へ

こちらの写真は、SNSのアイコンでもお馴染みオープンから見守っている鹿のオブジェ。

フィンランドで買い付けた商品を販売するようになってから、ワンオアエイトだから買い取って欲しいとフィンランド雑貨を売ってくださる方々も増えたようで、お店の個性をより強化する買い取りにも繋がっていきました。この頃、蚤の市に出店する機会が増えてきたことにより、アンティーク家具の買い付けにも力を入れたくなったお二人。ここでイギリスへの買い付けも同時にスタートします。

元々ワンオアエイト開店前は、イギリスのアンティークフェアなどで買い付けた雑貨をオンラインで販売されていた経験もあるお二人からすると、ついにイギリスでも買い付けができるという心持ちだったことでしょう。

「イギリスといえば、アンティークの家具です。100年以上前のものが当たり前に存在し、今も生活を彩っている。母から子へ代々受け継がれていく文化も気に入っていています。そんなアンティーク家具を買い付けて、ワンオアエイトで丁寧にメンテナンスすることで、次の世代、またその次の世代と受け継がれていくと嬉しいですね。」

そう語る知恵さんはまさに、人とものの架け橋そのものだと感じました。

挑戦し続けることで、自然と見つけたお店のかたち

今の祇園は山本店時代には、倉庫として借りていた場所だったそうで、新しい挑戦に挑み続ける中で、自然と山本店の店舗は手放し、祇園にお店ごと移転することを決められたそうです。そんな経緯で、ワンオアエイト「ならでは」のセレクトがより一層強化されていき、海外のガレージセールを覗きにきたかのような活気あふれる今の店舗の雰囲気に少しずつ変化を遂げていきました。

最近では、子どもの成長記録や記念日にお家で撮影をするご家庭も増えていること機に、少しでもおしゃれに演出するお手伝いとして、家具や雑貨のレンタルも始められました。家具をレンタルするだけでもOK。必要であれば、アパレルで長年ディスプレイ担当をやられていた知恵さんにコーディネートをお願いすることもできます。購入するのは、ハードルが高いという方もぜひ、レンタルから、アンティークをはじめてみてはいかがでしょう?

ワンオアエイトで見つける、自分だけの逸品

ワンオアエイトでときめきに出会う

「古道具のお店は、古道具が好きな人が、アンティークショップには、アンティークが好きな人が、北欧雑貨店には、北欧雑貨が好きな人が集まると思うんですが、ワンオアエイトはあえて間口を広く、誰がきても楽しめる商品をセレクトすることも心がけているんです。」

そう熱く語ってくれた知恵さん。「普段は趣味が違って一緒のお店を回ることが少ない方でも、ワンオアエイトでは、それぞれが楽しんでもらえると思う。」とも。

カープグッツがあったり、クスッと笑える商品があったり、アンティークだから、小道具だからではなく、ご夫妻の「素敵!」の軸を大切にセレクトされているからこそ誰しも「おっ!」と思える商品に出会える特別なリサイクルショップなのです。皆さんもぜひ、自分だけのときめきを探しに、足を運んでみてください。

初めてのビンテージ雑貨入門!

たくさん商品がある中でも、ワンオアエイト初心者の方に注目してもらいたいのは、「食器」と「椅子」です。取材時の印象として、食器と椅子が多いですね!とお伝えしたところ、中でも好きだからつい多くセレクトしてしまうんだとか。今まで見たことのない、各国、時代さまざまな商品に出会うことができます。お値段もさまざま、数百円のものから販売されているので、今まで、ビンテージ商品を購入したことがない方も初めての一品として挑戦しやすいのではないでしょうか?

買い付けで出会った、各国の食器

個性派揃いの椅子は日々ラインナップを変えながらも店頭に並びます

ビンテージの商品にワンオアエイトの魔法がかかる

さらに注目したいのが、不定期で作られるワンオアエイトのオリジナル商品。 取材時にあった商品は、大量に買い取りした避難袋。福山の会社にお願いして、インディゴで染めてもらったそう。買い取ったものをただ、販売するだけでなく、ワンオアエイトらしく、魅力的に、次の世代に受け継ぎたくなるような商品に加工することもあるんだとか。さらには、消毒液を設置する台があったらいいよね、と話していたことをきっかけに木材屋さんに木を加工してもらい、オリジナルの台を作られたそう。

オリジナル商品を作りたい!という想いから発送するのではなく、この商品をもっと魅力的にするにはどうするべきかや、「あったらいいよね。」という自然体の感覚で生み出されていくプロダクト。運がよかったら、出会えるかもしれない商品にも要注目です。

インディゴに染められ生まれ変わった避難袋

同じ商品でもそれぞれ少しずつ違います

あったらいいなから生まれたオリジナルプロダクト

ワンオアエイトと広島の街

「ワンオアエイトを旅の目的に広島にきてくれる人が増えたら幸せです。」と語る知恵さんの目は本当に暖かく、さらに「広島外で開催されるイベントには出ないんです。広島に来て欲しいから」と。

地域とお客さまと商品と、どれにも全力の愛を注がれるワンオアエイトだから通いたくなるんだな〜と気がついたら取材スタッフも、ファンになってしまっていました。ワンオアエイトにいかれる方はぜひ、気になった商品のこと、こだわりポイントを聞くなど、オーナーご夫妻や、従業員の方とのおしゃべりも楽しんでみてください。

何か売りたいな、と思われた方も、ぜひ、ワンオアエイトにご相談を。大切にしてきた商品を同じ思いで販売してくれる唯一無二のお店です。オーナーの匡志さんは、生前整理アドパイザーや相続診断士など、さまざまな資格をお持ちなので、遺品整理や、お家のちょっとした整理の相談にも乗ってもらえること、間違いなしです。

ワンオアエイトの店舗情報

住所:〒731-0138 広島県広島市安佐南区祇園3丁目24-33
営業時間:11:00~17:00
定休日:火曜日・水曜日・木曜日・祝日(仕入れ&配達で臨時休業あり)
駐車場:あり
アクセス:最寄り駅 JR下祇園駅から徒歩7分
お問い合わせ:0120-574-108(受付時間9:00~17:00)
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