2018.09.10

管理料0円の管理会社はサラリーマンオーナーの味方か!?

暮らしのQ&A

本当に費用はかからないのか?

まず初めに考えるのが、管理料0円とはいっても管理料とは異なる名目で費用が発生してくるのではないかということです。一般的に賃貸管理料は3~8%あたりが多いのですが、この費用が全て無料になるとは考えにくいためです。

なるべく管理コストを抑えたいサラリーマンオーナーにとって管理料0円はとても魅力的なので、本当に管理料が0円なのか気になるところです。管理料が本当に0円で管理会社に収益が入らなければ、しっかり管理料をとっている管理会社に経営面で負けてしまいます。

しかし、現実として代表的な管理料0円の管理会社はどんどん売上を伸ばしています。やはり、管理料以外の名目で費用が発生すると考えたほうが良さそうでしょう。ある管理料0円の管理会社では、「入居管理」「経営管理」「建物管理」等を無料で提供されています。その一方で、「建物の営繕工事」「リフォーム工事」「入居者からの保険料」「保証料」「24時間サービス料」といった名目で管理料に代わる収益を得ています。

この収益は、当然のことながら賃貸オーナーから得ているものになります。そして、管理料0円の管理会社の売り上げが上がっているところをみると、上記のような名目の中に管理料0円分の管理料も含まれていると考えたほうがよさそうです。まとめると、管理料0円の項目だけで考えるのではなく、トータルでかかってくる費用で考えたほうがよいといえそうです。サラリーマンオーナーの方はこの点を踏まえて管理会社を選択するとよいでしょう。

どうやって収益を得ているのか?

一般的な管理会社は3~8%の管理料をとることで経営を成り立たせており、管理料が0円で収益がないとしたら経営が成り立ちません。この点は、上記「(1)本当に費用はかからないのか?」で説明した通り、管理料0円の管理会社は、管理料とは異なる名目で収益を得ています。

そしてその異なる名目の中に管理料0円分の費用も含まれていると考えられます。そのため、管理料0円の会社はどんどん売上を伸ばしているのが実態です。もちろん、経営努力や工夫により売上を伸ばしている面も考えられます。

また、管理料0円というキャッチーコピーによりオーナーの集客に成功することで、規模が拡大することによりコストが低減されるという「規模の経営」が成立していることも考えられます。そのため、競合他社に比べて少ない管理料でも十分に利益を出すことができるともいえるでしょう。

どの管理会社も管理を委託してもらうための広告費用や営業活動に多大な費用をかけています。この費用をある程度削減できるだけでも管理会社の経営コストはかなり低減され、オーナーへ管理料0円という形で還元しているとも考えることができます。そう考えると管理コストを下げたいサラリーマンオーナーにとって、管理料0円の管理会社はお得ともいえます。

管理会社にしてみれば、一度オーナーに管理を委託してもらえれば、リフォームや建て替えなど様々な提案できる点も経営面での強みとなります。まとめると、管理料0円の管理会社はマーケティングに成功しているため、様々な収益化の手段があるといえるでしょう。サラリーマンオーナーにとっては、管理料0円分のメリットをしっかり享受できるなら検討してもよさそうです。