2023.10.19
キッチンが使いやすくなる!レイアウトのポイントとは?
建てる
毎日使うキッチンは、料理をしたり食材を取り出したりする際のストレスが少ないことが大切です。使いやすさが意識されたキッチンは、家事に対する気持ちを前向きにしてくれます。
では使いやすいキッチンとはどのようなキッチンを指すのでしょうか。この記事ではキッチンが使いやすくなるレイアウトのコツや、タイプ別のおすすめのキッチンについてご紹介します。キッチンづくりに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
キッチンのレイアウトの種類
まずはキッチンのレイアウトの種類についてご紹介をします。キッチンには大きく分けて次の5種類のレイアウトがあります。
I型
I型キッチンとは、シンク・作業スペース・コンロがすべて一列に組み込まれたキッチンのことを指します。賃貸・建売の住まいの多くが、I型キッチンを採用しています。省スペースでキッチンの設置ができ、無駄がないレイアウトを実現できるのが、I型キッチンの魅力です。
II型
I型キッチンの後ろに作業スペースが設けられたキッチンを、II型キッチンといいます。正面と背面で調理作業ができるため、2人以上で料理をする機会が多い家庭で重宝するレイアウトです。
また、通路を挟んで前後に作業スペースがあることから、横移動の距離が短くなります。料理における動線が短縮できるのも、II型キッチンのメリットです。
L字型
I型よりも作業スペースを広く確保できながら、II型よりもコンパクトな点がL字型キッチンの魅力です。L字型キッチンはレイアウトの自由度が高く、「シンクや作業スペースはリビングの方へ」「火を使うコンロは壁側に」といった選択もできます。
コの字型
コの字型は、料理をする人がキッチン設備にぐるりと囲まれるレイアウトです。正面・左右の三方に作業スペースを確保できるため、キッチンを広く使えます。また、ダイニング側から見てカウンターを広く使える点もコの字型キッチンの魅力です。アイランドタイプのコの字型キッチンなら、すべてのカウンターをテーブルとして活用できます。
アイランド型
アイランド型はキッチンのどの面も壁に面していないのが特徴です。海に浮かぶ島のように空間の真ん中で独立していることから、アイランド型という名称がついたとされています。周りに壁がなく、キッチンがインテリアの一部となるため、開放的なリビングになります。また、調理中も家族の会話や団らんに参加しやすく、孤独感が少ないのが特徴です。
使いやすいキッチンのレイアウトポイント
使いやすいキッチンにするには、レイアウトのポイントを押さえることが大切です。ここからは使いやすいキッチンづくりに取り入れたい要素について、ご紹介します。
ワークトライアングルを整える
ワークトライアングルとは、シンク・コンロ・冷蔵庫の3点を結ぶ距離ことを指します。ワークトライアングルが適切な距離であることで、調理における動線が短縮できます。シンクとコンロの距離は120〜180cm、コンロと冷蔵庫は120〜270cm、冷蔵庫とシンクは120〜210cmが理想のワークトライアングルの距離です。レイアウトの際は、3点の距離を意識して配置決めをしてみましょう。
冷蔵庫はキッチンの入り口に
冷蔵庫の位置決めは、キッチンづくりの際につい後回しにされてしまいがちです。冷蔵庫の位置に迷ったら、キッチンの入り口付近に置くことをおすすめします。冷蔵庫が入り口付近にあれば、家族がキッチンに入らずに済みます。そのためコンパクトなキッチンでも、家族同士で通行がしにくかったり調理の妨げになったり、といったことが気にならないでしょう。
ゴミ箱の置き場所はシンク下がおすすめ
ゴミ箱の置き場所は、シンク下がおすすめです。シンクから遠い位置にゴミ箱があると、ゴミ箱に辿り着くまでに生ゴミの汁が床に垂れてしまうことも考えられます。シンクから近い位置なら、生ゴミの汁が落ちて床を汚すことも少ないでしょう。また、シンク下ならゴミ箱がキッチン内からもリビングからも見えづらく、インテリアの景観を損ねません。
家電はシンクと同じ高さに
レンジフードや収納棚の上に家電を設置する場合、棚はシンクの高さと同じ製品を選びましょう。シンクよりも高かったり低かったりすると使いづらく、移動の動作がスムーズにできないためです。また、調理スペースの高さが異なるキッチンは、ぶつかったりこぼしてしまったりといったケアレスミスの原因にもなります。余計な掃除の手間を増やす要因にもなるため、キッチン背面の棚の高さには、注意しましょう。
使用頻度の高いものは膝から目線までの高さに
使用頻度が高い物は、膝から目線の高さまでの間に収納しましょう。 高い位置にしまうと取り出しにくく、キッチンの利便性が下がってしまいます。低い位置の収納も、腰をかがませなくてはなりません。余計な動作が必要になることで、キッチンの使いにくさを感じてしまうでしょう。調味料、キッチングッズ、頻繁に使用するお皿などは、なるべく手が届く範囲に置いておきましょう。
収納ケースは中身がわかる工夫を
引き出しに収納した物は、真上から見ても中身がわかるように、蓋にラベリングすることをおすすめします。上部の棚に収納した物は、側面にラベリングをしたり透明の容器に入れたりすると良いでしょう。「取り出さないとわからない」をなくすことで、調理に関わる動線がコンパクトになります。
上部の収納ケースは取っ手がついているものがおすすめ
高い位置に収納する物は、取っ手付きのケースにしまうのがおすすめです。取っ手がついていることで、高い位置でも取り出しやすくなります。取っ手付きケースは100均でも販売されています。使いやすいサイズの物を探してみましょう。
【ライフスタイル別】おすすめのキッチンの間取り
キッチンのレイアウトはどのようなスタイルを選べば良いのか、迷ってしまうものです。憧れだけで選んでみたものの、暮らしに合っておらず使いにくさを感じてしまうことも考えられます。ここからはライフスタイル別のおすすめのキッチンのレイアウトについて、ご紹介します。
独立型(個室型)キッチンがおすすめのタイプ
独立型のキッチンがおすすめなタイプは、下記にあてはまる方です。
・料理に集中したい
・小さな子どもが家庭にはいない
・広々としたスペースで料理をしたい
・料理のにおいが部屋に充満するのを避けたい
・整理整頓が苦手
独立型キッチンは、キッチンがリビングと分けられていることで、家族を気にせず料理に集中できます。また独立型キッチンはスペースがゆったりしているため、キッチンを広々使える点も魅力です。
壁に囲まれていることからキッチンのにおいがリビングに流れていきにくい点も、独立型キッチンが選ばれる理由として多い内容です。リビングからキッチン内部が見えにくいため、整理整頓が苦手な方が選択するケースもあります。
壁付けキッチンがおすすめのタイプ
家族を視界に入れずに料理をするタイプの壁付キッチンは、下記にあてはまる方におすすめです。
・部屋を広々と使いたい
・料理に集中しながらも家族の気配も感じていたい
・キッチンをいつもきれいに保てる
壁付キッチンはコンロ・作業台・シンクのメインの調理スペースが壁に面しています。空間を広々と使えることから、リビングがコンパクトな家庭におすすめです。また壁付キッチンは独立型と同じく、家族が視界に入りにくいレイアウトです。しかしリビングと繋がっているため、独立型よりも家族の気配を感じながら料理に集中できます。
一方で、リビングからキッチン内部が丸見えになるため、整理整頓が得意ではないタイプの方は、掃除を負担に感じてしまう可能性があります。
対面キッチンがおすすめのタイプ
家族を眺めながら料理をする対面キッチンは、次のタイプにあてはまる方におすすめです
・小さな子どもがいる家庭
・つねに家族とのゆるやかな繋がりを保ちたい
・家族がキッチンに出入りをする機会が多い
小さなお子さんがいる家庭なら、料理中も見守っていられる対面キッチンをおすすめします。料理をしている最中も家族団らんが視界に入るため、お互いに安心感を得られます。また、家族がキッチンに出入りする機会が多い家庭も、対面キッチンがおすすめです。キッチンのレイアウトが選びやすく、II型・L字型など複数人での調理に対応できます。
使いやすいレイアウトのキッチンで毎日の料理を楽しく!
使いやすいキッチンは、毎日の料理の負担を減らしてくれます。これから家づくり・キッチンづくりをする方は、紹介した内容を参考にしてキッチンのレイアウトを考えてみてください。思い描いた理想のキッチンで、家族においしいと言ってもらえる料理づくりを楽しみましょう。