2023.06.29

広島市中区広瀬北町にある胡蝶蘭と観葉植物のお店「WABI-galleria」

広島の街

広島市中区広瀬北町にある「WABI-galleria」は、マイクロ胡蝶蘭という少し小ぶりな胡蝶蘭と、観葉植物を扱う植物店です。暖かい光が差し込む店内で、オーナーである河野さんの愛情をたっぷりと受けた、普段あまり出会えない種類豊富な植物に出会うことができます。

植物のギャラリー!?広島市中区広瀬町の「WABI-galleria」

広島電鉄別院前駅からすぐそば、国道183号線を通る際に見える小さなギャラリー、そこにあるお店こそが「WABI-galleria」です。オープンは2022年の5月1日。植物を販売しているけれど、ギャラリーと呼びたくなるような店内では、一つ一つの植物が展覧会に並ぶ絵画のように並んでいるのです。アクセスはJR横川駅からも徒歩圏内な便利な立地です。

植物愛あふれるオーナーのもと、自分だけの一点を探そう

植物が所狭しと立ち並んでいる中でも一つ一つが重なることなく、また一つ一つ個性光るものばかりです。取り扱う商品は、マイクロ胡蝶蘭と呼ばれる胡蝶蘭の中でも小さめなものが中心。それに加えて、大小さまざまな観葉植物も取り揃えられています。鉢単体でも販売していて、気に入った植物と鉢を別々に購入することもでき、自分だけのお気に入りを見つけることもできます。

お店は大きなガラス張りの窓が特徴で、開放的な雰囲気で初心者の方も入りやすい印象です。ギャラリーのようなという表現に誤解ないよう補足すると、基本的にはオーナーの河野さんが笑顔で迎えてくれ、胡蝶蘭という一見管理が難しそうな植物をどう育てると良いのか、胡蝶蘭の素敵さ、各品種の特徴などさまざまな視点から語ってくださいます。植物初心者の方も安心できるアットホームな雰囲気で何度も通いたくなるような居心地の良さがあるお店です。

様々なデザインの鉢が揃います

初心者さんにおすすめの植物

植物を始めて購入するという方が来店されることも多いという「WABI-galleria」。「初めての方は、大きい植物を探されている方が多いですが、僕は一番サイズが小さく、お値段も税込1320円とお店の中で一番価格が低いものをおすすめします。」と河野さん。

「最初から大きいものを買ってしまうと、枯らしてしまったり、家にサイズが合わず置き場所に困ったりといろんな問題が出てきやすいです。植物は絶対に大切に育てると大きくなるので、小さいものを大きくして、次に購入するときには、色んなサイズの植物を選んでもらえればと思っています。」

植物愛のある河野さんだからこその発言に、なるほど、納得。皆さんもご自宅に、贈答用に、まずは小さいものから気軽に始めてみてはいかがでしょう?取材時には、エバーフレッシュの葉が2,3枚生えている小さい鉢が販売されていて、とてもキュートでした。

さらに、お店の一番の売れ行き商品を伺ったところ、「胡蝶蘭の株」ですと、聞きなれないワード。胡蝶蘭と聞くと、どこか育てにくそうで一度花が咲いて、散ったらもう終わりのまさに高嶺の花な印象が強い方も多いかもしれませんが、実はその逆なのだそう。 水耕栽培でも育てることができ、そもそも、簡単な手入れを続けるだけで50年近く生きる植物なんです。そう教えてくれた河野さんの話し方でますます私にもできそう。育ててみたいと思えるので、不思議です。

可愛らしいサイズの胡蝶蘭が並ぶ店内

元々胡蝶蘭の株は販売しておらず、花のロスを防ぐ目的で企業向けに胡蝶蘭の回収事業も行っていたそうなのですが、ある日、手入れ中の株を見たお客さんから販売して欲しいとお声がけいただいたことがきっかけで、販売を始めたそうです。

水耕栽培中の胡蝶蘭の株

こだわりは細部にこそ宿る

店内で販売されている植物の隣には、1つ残らず小さなメモが置いてあります。お店を運営する上での河野さんのモットーは、めんどうくさいことをやる。前の店からずっと続けているというこのモットー。今のお店では、胡蝶蘭や植物の全てに、花の名前・取り扱い方を記載してあるメモを作りお客さんにお渡ししているそうです。「渡すために作っているので、メモ1枚。仕入れた商品1つ1つ打ち込んで、ラミネートしています。」

一つ一つ手作業で綴られるメモ

めんどうくさいことをやるという当たり前のようでなかなかできないことを徹底する。その想いがまたいきたい!と思えるお店になる秘訣なのでしょう。また同じくらい大切にしているのが忖度。今では政治家の悪行の様を表すワードになっていますが、元々は相手の気持ちを推し測って動くという意味で、とても大切にしている言葉です。

「お客さんが来店されて、何が欲しいのか、言いづらい人もいるし、予算がある方にオーバーするものを勧めたくない。一緒に考えて、買いやすい、求めてもらいやすい環境を作って行けたらいいですね。」そういって笑う河野さんがいるこのお店だからこそ、オープンから1年という短い間にも地域から愛されるお店になっているのかもしれません。

オーナー河野さん

地域の駆け込みスポットに!

「来店されるお客さんには、世間話から始めて色々と話し混んじゃいます。その中で相談があったら聞いて、気軽に来てもらえるお店を心がけています。」とのこと。

商品を買わなくとも、植え替えだけでも受け付けていたり、元気がない植物を持ち込まれたりするお客さんもいるのだとか。ただ購入して終わりではなく、次来た時にも世間話をしたり、前買ったお花の手入れ方法を聞きに行ったりと、継続して相談して、またある日には新しい植物と出会う。そんな何度も気軽に足を運ぶことができるアットホームな雰囲気の懐が深いお店です。

「自分も偉そうに話せる立場じゃないんです。」と話してくれた河野さん。お客さんと同じ目線で、考えて話して、一番いいものをお勧めしてくれるこのお店だからこそ、何度だってここで買いたいと思えるファンが増えていくのだと感じます。

オープンのきっかけは良い社会の循環ために

オーナーの河野さんは「WABI-galleria」オープン前、このお店をオープンするきっかけにも繋がった花屋を幼馴染の方と営んでいたんだとか。元々幼馴染の方が花屋さんに長年勤めていた経験から2人で花屋を開業したことがきっかけで始めて花の道に足を踏み入れたそうです。

花屋を営む前は、飲料メーカーで自販機の設置を中心とする営業をやられていたそうで、その営業時代、日本財団さんと組んで、就労施設に自販機を設置しに行く夢の貯金箱(1本買うと10円寄付できるという仕組み)という活動があり、その営業目的で、さまざまな就労支援の施設を回られていたんだとか。

施設を回っている最中に、就労支援施設で働いている人はみんな暗く、大変そうな雰囲気があり、施設長もその状況に頭を抱えられていた。そんな状況に、どこか他人事とは思えなかったという河野さんは、自分で花屋をオープンするなら、花を使って社会貢献がしたい!と当初から就労支援を介して花を販売する流れを組み込んでいたそうです。

就労施設では主に、仕入れた花の植え替え作業を行っており、そこで作った花がたくさん売れることで、就労支援B型の大きな課題であった工賃(月額16,000円)の低さをできるだけ高めたいという思いがずっとあったそう。

就労支援施設で育てたり、管理したりした花が選ばれることがスタンダードな社会になれば、さらなる工賃の向上ができるのではと考え、アンテナショップとして「WABI-galleria」をオープン。

このショップで販売する商品は施設で行う主な作業である鉢植えを基盤にしたもの。お客さんはかわいいなという気持ちだけで購入される植物が実は社会貢献になっている。知らないところで社会貢献できて、就労者は工賃が上がるという循環を作り上げたかったのだそう。

障がい者の方々が作ったものをあえて選ぶというフローではなく、障がい者の方々が作ったものが当たり前に選ばれる世界をつくる第一歩のお店こそが「WABI-galleria」なのです。さらには、2023年の春から、植物を育てるための就労支援B型のワビファームを立ち上げられますますその活動に力を入れていかれるそうです。

WABI-galleriaは皆の優しさでできている

取材中に河野さんが話されていた言葉で一番心に残っている言葉は「WABI-galleriaはみんなの優しさでできているんです」の一言。

「「開業時から就労支援事業をやることは決めていたので、お店作りも予算がない中でしたが、いろんな人の手伝い、支えがあったおかげで、お店を作り上げることができました。壁も自分達で塗りましたし、いろんな人が関わってくれてできたお店です。」

そう嬉しそうに話してくださった河野さんの笑顔が印象的な取材となりました。こんなにも愛情を持って作り上げられたお店で販売されているお花だからこそ、大切なご自身のため。あるいはお家を購入された方へのちょっとした贈呈にも。色々なシーンで、愛情たっぷりのお花を迎え入れてみたいものです。

「まだ始まったばかりのWABI-galleriaですが、将来は全国展開をしていき、ますます就労支援B型の工賃向上、さらにはWABI-galleriaで鉢物を買うのが当たり前の社会を目指しています。」とのことで、お花を買うだけで、知らない間に社会貢献している、そんな素敵な循環がさらにたくさん続いていく、そんな植物屋を続けたいという目標も語ってくれました。

日々のご褒美や新たな趣味を見つけたい!そんな時には、ぜひ、「WABI-galleria」でマイクロ胡蝶蘭をはじめとする植物に出会いに行ってみてはいかがでしょう。

WABI-galleriaの店舗情報

店名:WABI-galleria
住所:〒730-0803 広島県広島市中区広瀬北町3-1
営業時間:10:00~17:00
定休日:火曜日・水曜日・木曜日
アクセス:最寄り駅:広島電鉄別院前駅下車徒歩1分
TEL:082-961-4141
Webサイト / オンラインショップ

※お店の2階にはレンタルスペース(WABI-base)もあります。打ち合わせだったり、地域の集まりだったり、気軽にかりてくださる方が多いとのことです。気になる方はぜひ、WABI-galleria河野さんまで。