2021.02.18

高速バスが劇的に便利に!開通の迫る広島高速5号線の現在の様子

広島の街

広島市東区温品(ぬくしな)にある「温品ジャンクション」から、広島駅の北口の「二葉の里(ふたばのさと)」までのおよそ4.0kmの高速道路、広島高速5号線。山陽新幹線やJR路線、路面電車が発着し、広島市の中心駅である「広島駅」。

その広島駅の北口は、県中央部にある広島空港までを結ぶリムジンバスや、中四国・九州・関西などへの高速バスが発着するバスの拠点でもあります。

したがって、この広島高速5号線が開通し、広島駅の北口のすぐ側に高速道路の出入り口ができるということは、各種の高速バスの利便性が大幅に向上するということなのです。

さらに、高速道路が通る地域が抱える慢性的な渋滞が解消されることが期待され、地域住民にもメリットの多い路線と言えます。

反対運動などで工事に遅れ

しかし、そんな期待の大きい広島高速5号線ですが、高速道路が通るトンネル「二葉山トンネル」の建設をめぐり反対運動が起こったことにより、当初2012年に開通予定だったものが2020年まで伸びることに。さらに追い討ちをかけるように、2019年の掘削機械の故障により、現在では2024(令和6)年度中の完成を目指しているようです。

しかし、トンネル部分を除いた高架部分や、インターチェンジ周辺の工事はかなり進んできており、周辺の風景は変わりつつあります。今回は、そんな広島高速5号線周辺の地域を歩き、街並みの様子を写真を交えながら見ていきましょう。

温品ジャンクション

広島高速5号線は冒頭で述べた通り、温品ジャンクションで広島高速1号線と連絡しています。ジャンクションに接続する高架の部分はすでに完成していますが、他の部分が開通していないため車は通っていません。

温品ジャンクションから中山方面に向かう高架は、広島市東区矢賀(やが)にある「広島新幹線運転所」の上を突っ切る形で続いています。

新幹線が停車している広々とした運転所の上を渡る高速道路の高架橋は、開通前であっても見応えがあります。

中山踏切周辺

広島新幹線運転所から西に進むと、JR芸備線(げいびせん)と県道が交差する「中山踏切」があります。

この踏切は、踏切のすぐ横に信号機のない交差点があり、交通量が多いため、乗用車やバスなどが合流する際に時間がかかり、渋滞が慢性化している地点。また、渋滞が起こるだけではなく、優先道路の車が踏切に侵入するに当たって一時停止をする際、その隙に優先ではない道路の車が割り込みをするため、長年事故が多い危険な場所になっていました。

広島高速5号線が開通するのに伴い、この問題の中山踏切にも再開発のメスが入ることが決まっています。その手法は、県道が広島高速5号線の高架の下を通り、芸備線の下をアンダーパスで通過するというもの。これに伴い、中山踏切が廃止される計画になっています。

この中山踏切の危険を伴う交差点と渋滞に悩まされている中山の人々からは、この解決策は歓迎されており、完成を待ちわびている人も多くいます。すでに、芸備線を跨ぐ高架がかかった状態で、アンダーパスの部分の掘削工事も始まっていました。

中山側のトンネル入口

中山踏切を通過してさらに西に進むと、高速道路の高架は住宅街を山の方面へと進んでいきます。標高が高くなる中山西(なかやまにし)付近で、高速道路は高架から地上に移ります。

この周辺は、かつては高台に沿って古い住宅街や田畑が続いていましたが、高速道路の建設によって用地買収が行われ、すっかり跡形も無くなっています。

高速道路の上を渡る「中山西跨道橋」は、中山西とその先にある団地・ライブヒルズ未来を結んでいます。この団地と他のエリアを結ぶ車道は、この中山西跨道橋のみ。団地の住民の生命線とも言えそうな橋です。

この橋の上から東方面を見ると、広島高速5号線が中山の街を通過して、温品ジャンクションへと向かう様子を一望することができます。現在でもかなり壮観な眺めですが、広島高速5号線が開通した暁には、高速道路を走る乗用車やトラック、高速バスなどが走るのを眺めることができ、より迫力が増すことでしょう。

高速道路の両脇には、地上とつながる側道が1本ずつ整備されています。 この場所が、将来の中山インターチェンジ(名称未定)となります。

橋の両サイドには、転落事故や落下物を防止するための網目が細かい高く堅牢な柵が施されていました。

橋の上から西の山側を見ると、二葉山トンネルの入口がすぐそこに。入口の表面やサイドの法面のコンクリートはすでに完成に近いような印象を受けます。トンネルの掘削作業が進んでいる様子を見ることができました。

高架部分の工事はかなり進んでいる印象

この度(2021年1月)、広島高速5号線の周辺を街歩きしましたが、温品ジャンクションや中山踏切のトンネルまでの高架部分の工事はかなり進んでいるという印象を受けました。上述の通り、開通予定は2024年となっており、完成までは先が長い話になります。

しかし、この高速道路が完成することにより、この周辺のエリアから広島駅北口までのアクセスが劇的に改善されるであろう未来が想像できるまでに、確実に工事は進んでいる印象を受けました。

この5号線の開通を見越して、15階建ての新築マンションが新たに建設されるなど、周辺のエリアも活気付いています。広島高速5号線の事業は、高速バスが劇的に便利になるだけではなく、広島市全体に大きな影響を及ぼすプロジェクトと言えるでしょう。