2021.09.16

中古マンションリノベーションの注意点とは?物件選びで見るべきポイント5つ

リノベする

ここ10年ほどで、高価でありふれた間取り・デザインの新築マンションよりも、価格がリーズナブルな中古マンションを自分好みにリノベーションして住みたい、と言う人が増えています。中古マンションリノベーションでは、購入する中古物件によってはかなりの自由度を持って間取りを変えたり、床材や壁の素材やデザインを選んだり、好みのキッチンなどの設備を選んだりと、注文住宅を建てるときのような自由度で家づくりを行うことができます。

ただし、中古マンションリノベーションでこのようなこだわりの家づくりを実現できるかどうかは、実は購入する中古マンションの構造によって、行えるリノベーションの種類に大きな差が生まれるのです。この記事ではリノベーションを前提として中古マンションを購入する際に見ておきたいポイント5つをご紹介します。

ポイント1. ラーメン構造か壁式構造か

これから購入する中古マンションが「ラーメン構造」か「壁式構造」かは、行えるリノベーションの幅を大きく左右します。簡単に説明すると、ラーメン構造とは「建物を鉄筋コンクリートの柱と梁で支える構造」で、壁式構造とは「建物を鉄筋コンクリートの壁で支える構造」。

ラーメン構造のマンションは、建物を支える柱と梁を残しておけば、室内の壁を取り払うことができるのに対し、コンクリートの壁で建物を支えている壁式構造のマンションには構造上取り払えない壁があるのです。 壁式構造のマンションは、場合によっては室内の壁のほとんどを取り払うことができない場合もあります。例えば、4DKのうち2つの部屋を1つにつなげて広いリビング・ダイニングにしたいな…と考えても、その部屋を隔てる壁が構造壁であれば撤去することができません。

大規模な間取り変更を伴うリノベーションを考えている場合は、ラーメン構造の中古マンションを探した方が話が早いでしょう。

ポイント2. 床が二重床工法か直床工法か

床の工法で制約が生まれる可能性あり

キッチンや浴室、トイレなどの水回りの移設を考えている場合は、その中古マンションが「二重床工法」か「直床工法」かを確認する必要があります。二重床工法とは、自分の占有部分と下の階の人の占有部分を仕切る鉄筋コンクリートの床「スラブ」の上に床組をして、スラブと部屋の床の間に配管を入れる工法のこと。

それに対し直床工法とは、スラブの上に直接床材を取り付け、配管をスラブを貫通させて階下の天井裏に設置する工法のこと。つまり、マンションの共有部分であるスラブを配管が貫通している直床工法は、原則として配管を移動させることができないため、水回りの設備の移動がほとんどできないのです。例えば、お風呂を見晴らしの良い窓際に持っていきたい…と考えても、直床工法の場合は移動が難しいと言うことを認識しておきましょう。

ただし、二重床工法ならばどこでも自由自在に水回りの移動ができるのか、といえばそうではありません。水回りの配管は、マンションの共同の排水管が通る「PS(パイプスペース)」までの距離が遠すぎると移設できない場合があったり、排水管の角度を保つために床をかさ上げしなければならなかったりと、制約が存在します。

水回りの位置を大きく変えるリノベーションを考えている場合、目当ての物件が「二重床工法」か、そして「PSの位置はどこか」と言う点を見ておきましょう。

ポイント3. マンションの管理状態

中古物件の自分の部屋を、新築のような状態に改装するリノベーション。しかし、いくら自分の部屋が綺麗だとは言え、共用部分が汚れていたり、エレベーターや階段などの設備が適切に修繕されていないような物件では、住み心地の悪さを感じるのではないでしょうか。

管理状態が悪いと言うことは、「マンションの管理組合でそのような決定がなされたためにその状態になっている」と言うこと。住んでいる人たちで作る管理組合が、汚れや設備の老朽化を看過しているような物件は、今後のご近所付き合いや安全面を考えるとリスクが高いと言わざるをえません。

建物は古いながらも清潔で適切な管理がなされている物件を選びましょう。

ポイント4. 旧耐震基準か新耐震基準か

1981年の6月1日に施行された、建築基準法の改正にともなう「新耐震基準」。中古マンションの耐震性を見るときに、この基準を満たしているかどうかは一つの指標となります。新耐震基準を満たした建物は、震度5強では軽微な損傷で済み、震度6強~7の大規模地震の際も倒壊は免れると言う厳しい基準の元に建てられた建物。

もちろん、新耐震基準をクリアしているからと言って完全に安全が保証されるわけではありませんが、旧耐震基準の物件よりは安心・安全度が高いと言えます。

ポイント5. 築20年未満か20年以上か

一般的に、マンションの価格は築20年くらいまで急角度で下がり続け、20年を超えたあたりから落ち着くと言われています。その後も緩やかに下落していくものの、その下落幅は新築から築20年までの下落幅とは比べ物にならないほど緩やかになり、物件によってはほとんど変わらないことも。

つまり、築5年のような築浅のマンションは、この先どんどん価格が下がってしまう可能性が高いのです。そのため、将来的にマンションを売却するなど、マンションを資産と考えたときにはあまりいいお買い物とは言えません。築20年以上の中古物件であれば、価格が落ち着いているため、購入時の価格と将来の価格の差が少なくて済みます。

また、築20年であれば、大規模修繕を少なくとも1度経験しているために実際にかかる費用が明らかになっており、新築と比べて管理費や修繕積立金が急激に上昇するリスクも避けられることでしょう。

賢い中古マンション選びで満足のいくリノベーションを

ここまで、リノベーションを前提とした中古マンションのチェックポイントを上げてきました。簡単に言うと、「物件によっては、思い描く理想のリノベーションができない可能性がある」と言うことがお分かりいただけたのではないでしょうか。間取りや水回りの変更を伴う大規模なリノベーションを行いたいならば、選択肢は必然的にラーメン構造で二重床工法の中古マンションを選ぶ必要があります。

しかし、そのマンションの構造がどのような構造であるか、知識のない人が調べるには限界があります。可能であれば物件を購入する前に、リノベーションを施行する業者とよく相談し、実際にどのようなリノベーションが可能かを確認してから購入しましょう。