
2020.02.21
団地リノベーションのデメリットを攻略してつくる最高のマイホーム
リノベする
近年、物件ストックの豊富さや価格のリーズナブルさ、近隣施設が充実している便利さなどが理由でブームとなりつつある「団地リノベーション」。団地とは、住宅を計画的に集中させて開発された地域を指す範囲の広い言葉なので、形の似た集合住宅が立ち並ぶ街や戸建ての住宅が立ち並ぶ街など、人によって様々なイメージがあることでしょう。
この記事では、「団地にたくさん建っている形の似た集合住宅」の一室をリノベーションする際のデメリットを取り上げ、リノベーションを成功させるためにどのような対策が取れるのかをご紹介します。
建物の古さによるデメリット

団地に建っている画像のような集合住宅の多くは、昭和の高度成長期に大量に建てられたもので、築40年を超える建物。部屋の内装を美しくリノベーションしても、階段やバルコニー、窓周りなどの共用部分、さらに外壁の経年による汚れは回避することができません。自分の部屋だけがキレイであればいい…という方は問題ないかもしれませんが、建物全体がキレイな状態であって欲しいという方にとって、ここは大きなデメリットになります。
しかし、管理組合がしっかりとしている団地の集合住宅の中には、共用部分や外壁の管理がしっかりとしており、古いながらも美しさ(清潔さ)を保っている物件もあります。冒頭でも述べたとおり、団地の物件ストックが豊富な団地。建物の古さが気になる場合はリーズナブルでも管理の行き届いた物件を探してみましょう。
豆知識 実は地震に強い団地の集合住宅

画像のような一般的に多くみられる4〜5階建の団地の集合住宅は、柱や梁ではなくコンクリートの耐力壁によって建物を支える「壁式構造」を採用しています(※)。この構造で建てられた建物は耐震性が高いと言われています。
実際、1995年の阪神・淡路大震災では、壁式構造の建物518棟のうち、大破以上の被害を受けたものはわずか1.9%と、極めて低かったことがわかっています。築年数が古いからと言って、地震に弱いわけではない、ということを覚えておきましょう。
※全ての団地の集合住宅がコンクリートの壁式構造であるとは限りません。どのような構造であるかは事前に調べる必要があります。
壁がほとんど動かせないケースが多い

団地の集合住宅は、先に述べたとおり、コンクリートの耐力壁で建物を支える「壁式構造」。地震に強いという長所があるこの構造は、実はリノベーションにおいては大きな制限をもたらす構造なのです。それは、壁式構造の壁は建物を支える重要な壁であるため、原則取り払うことができない、ということです。
インターネットや雑誌などでリノベーションの事例を見ると、「リノベーションで間取りを自分たちに合うように変更した」という事例が多く、狭いリビングと個室の間の壁を取り払って広いリビングをつくるようなリノベーションに憧れを抱いているという方も多いのではないでしょうか。
しかし、そのようなリノベーションを行うことができるのは、同じRC構造でも柱と梁で建物を支える「ラーメン構造」の集合住宅なのです。団地の集合住宅のような壁式構造はこのような大規模なリノベーションができないことを覚えておきましょう。
ただ、団地の集合住宅の中でも比較的築年数が浅いものの中には、技術の進歩によってコンクリートの壁の量が減っており、間仕切り全てがコンクリート壁ではない物件があります。撤去したいと思った壁を叩いてみて、比較的軽い音がすれば、撤去可能な木下地の壁である可能性があるので、間取りを変更するような大規模リノベーションを目指している方は諦めずに物件を探しましょう。
水回りの移動が難しい

これは団地の集合住宅に限った話ではありませんが、築年数30年以上の物件は、水回りの排水管が床スラブを貫通して作られていることが多く、下の階の天井裏に配管が伸びていることが多くなります。
床スラブは集合住宅の構造体のためリノベーションで作り替えることができないため、この場合水回りの移動を行うことができません。
物件によって構造が異なるため一概には言えませんが、通常の分譲マンションと比較して、団地リノベーションでは水回りの移動が難しいことを知っておきましょう。
浴室の自由度が低い

団地の集合住宅の浴室は、前述の通り壁式構造のコンクリート壁で囲まれていることがほとんどなため広さを変えることができず、配管が床スラブを貫通している可能性が高くなります。そのため、規格サイズのユニットバスが入らなかったり、反対に空間が広すぎて無駄なスペースが生まれてしまったりという問題が起こります。
しかし、各メーカーから団地のリノベーションに特化した、様々な広さの浴室に対応できるユニットバスが登場しており、古くて狭い浴槽をそのまま使わなければならない…なんてことにはなりません。構造体である壁や床を全く削らなくても施工ができ、配管もキレイに隠すことができます。
エレベーターがない

多くの団地の集合住宅には、5階建てあってもエレベーターがありません。階段で登るならば3階までであれば許容範囲…という方も多いことでしょう。しかし、多くの人が敬遠するからこそ高層階の方がリーズナブルになっているという現実があります。
考え方を変えて、家族全員の健康維持や眺望のよさというメリットに目を向け、高層階を選ぶという選択肢もあるでしょう。
デメリットを克服してリノベーションすれば暮らしやすい家に

ここまで、団地の集合住宅をリノベーションする際のデメリットを取り上げてきました。しかし、冒頭でも触れた通り、団地とは住宅を暮らしやすいように計画的に集中させて開発された地域のため、公園や幼稚園、学校、商業施設などが充実しており、生活を送るにはとても魅力的な場所です。
また、比較的都心に近い場所にある団地も多く、郊外に戸建てや分譲マンションを購入するよりも通勤が便利になるということもあるのです。
ここで取り上げた団地リノベーションならではのデメリットを克服すれば、満足度の高いマイホームをリーズナブルな値段で手に入れることができるのです。




