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計画的に区画整備された広島のニュータウン「高陽ニュータウン」

1971年に開発が決定し、1974年に分譲が開始された広島市安佐北区のニュータウン「高陽(こうよう)ニュータウン」。ニュータウンとは、都心の過密化への対策として、郊外に大規模に造成された市街地(主に住宅地)のことを指します。


昭和の時代、東京都の多摩ニュータウンや、大阪府の千里ニュータウンなど、大規模な開発が行われている中、中四国九州で最大のニュータウンとして広島市の郊外に造成されたのが、今回取り上げる高陽ニュータウンです。


高陽ニュータウンが造成された直後は、子育て世代が続々とマイホームを建て、人口が増え続けました。広い道路や、公園、商店などが計画的に区画整備されているニュータウンは、憧れのマイホームの象徴とされていました。


1981年にショッピングセンターが開店


団地の中心部の真亀(まがめ)エリアに開店した巨大なショッピングセンターには、複合型スーパーマーケットのフジグラン高陽、飲食店、フィットネスジムなど、日常生活に便利な施設が集合しています。駐車場も地下や立体駐車場などが豊富にあり、週末に車で買い出しに来るのも便利だと言えるでしょう。


ショッピングセンターの中心部には、広大な広場が設けられており、買い物に疲れたらちょっとした休憩を取ることもできます。また、このショッピングセンターでは、この広場を活用して、参加するとお買い物のポイントがもらえるラジオ体操という、オリジナリティ溢れるイベントも開催されています。イベントを通して、地域の人々と顔なじみになることもできます。


地価が手ごろになっている今が実は狙い目!?


しかし、70年代、80年代、活気に満ちていた高陽ニュータウンは、90年代に入ると人口減少に転じます。高陽ニュータウン全体の人口のピークは1992年の2万2212人ですが、20年後の2012年には1万7432人に。実に5000人ほどの人が減ってしまったのです。


その原因として挙げられているのが、若年層の流出。進学・就職などによって広島市の中心部やあるいは東京などの大都市圏に出た若者が、故郷のニュータウンに帰ってこなくなってしまったのです。その結果、日本の世代別人口を見ても若年層が少なくなっている中、若者が都市部に転居するという流れが加速しているため、山間部に造成された高陽ニュータウンでは全国平均よりも早いペースで少子高齢化が進んでいます。


若年層が少なくなるということは子育て世代が少なくなり、子どもの数も減ってしまうということ。それは小学校の児童数にくっきりと現れています。ニュータウンの中心部にある広島市立真亀小学校の児童数は、1983年には1029人。それがなんと2017年には264人に減っています。単純計算で、1学年5クラスあったマンモス校が、1学年1クラス程度の小規模校になってしまったのです。


しかし、この人口減によって地価が下がり、戸建て住宅を手ごろに建てることができるようになっています。都市部や現在人気の住宅街で暴騰した状態の土地を買う場合と比べると、家や外構のグレードをアップできることでしょう。


坂道はあるがバスが充実

険しい坂道


山間部に造成された団地で心配になるのが坂道。スーパーに行くにも、アップダウンの激しい坂道があるのは不便だと感じるかもしれません。高齢になって自動車を運転できなくなった時のことを考えると不安が増してしまうことでしょう。しかし、高陽ニュータウンには、複数の路線バスが走っており、バスに乗れば買い物や通勤の際の坂道の負担も軽減されます。


広島市中心部までのアクセスはバス


東京・大阪にあるニュータウンは、便利な鉄道によって都心にアクセスすることができます。しかし、高陽ニュータウンの北部を走るJR芸備線(げいびせん)は、単線で本数も少ないため、通勤の足として使うにはあまり便利とは言えません。


電車が便利でない分、高陽ニュータウンから広島市中心部への通勤はバスが中心になります。電車のように運行時刻が安定しない路線バスは、人によってはイライラが募ってしまうかもしれません。しかし、路線バスには鉄道にはないメリットがあります。それは、電車と比べて駅(停留所)が多く、ピンポイントで乗り降りができることです。勤務している会社のすぐ近くに停留所があれば、電車で駅から歩くよりも格段に通勤が楽になることでしょう。


豊かな自然


山を切り開いて、いきなり新しい市街地が造成されるニュータウン。ニュータウンを出ると、本来の山がそこまで迫ってきているため、あっという間に豊かな自然の中に入ることができます。街と自然が両立した場所であると言えるでしょう。


「郊外に大きな家を」が実現できるかも

ニュータウンの人気が加熱していた昭和の時代、高陽ニュータウンで土地を取得し、家を建てると、現在よりも割高な値段になっていました。しかし、住みやすいように計画的に整備された環境は、時を経ても変わっていません。ニュータウンの人気が下火と言われている今、都市部や人気エリアでは難しい「広い土地・大きな家」という理想を実現できるかもしれません。


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