
2019.10.30
ドアクローザ交換で失敗しないためには?失敗しがちな5つのポイント
暮らしのQ&A
ドアクローザとは、玄関や、ホールとリビングの間にある大きなドアなどの上部に付いていて、重いドアを油圧によってゆっくりと閉じるようにすることができる装置です。
ストップ機能付きのドアクローザーを選ぶと、ドアを好みの角度で開けたままにしておける機能も付いています。
しかし、経年劣化やドアを乱暴に扱うなど様々な理由で、油漏れやアームの破損などによってドアクローザが故障してしまうこともあります。
交換は業者に依頼するのが一番安全ですが、通販などで同じ型番のドアクローザを購入して、自力で交換するとコスト面では安く済みます。
今回はドアクローザを自力で交換する場合に失敗しがちなポイントを見ていきましょう。
同じ型番のものを探す
ドアクローザは、機種によって対象となるドアの重さや固定するためのネジの位置が異なっています。
ドアの重さに対する耐荷重が低い機種を選んでしまうと、事故の原因となる可能性があります。また、ドアやドアの枠が木製であれば比較的簡単に穴を開けることもできますが、鉄の枠などではネジ穴の位置が異なっていると穴を開けるのは至難の業。
可能であれば元々使われていたドアクローザと同じ型番の商品を探すようにしましょう。
もし、故障したドアクローザが古すぎて後継機種しか売っていない場合は、耐荷重やネジ穴の位置をよく調べてから購入しましょう。
取扱説明書をよく読む
ドアクローザの説明書は、業者が取り付けることが多いためか、初めてやる人にとってはやや難易度が高くなっています。
特に間違いやすいのが、ドアの「右開き・左開き」。
ドアクローザを取り付ける箇所がドアの右上部分ならば「右開き」で、ドアの左上部分ならば「左開き」になります。

ネジの穴あけ位置を決めるための型紙も付属している場合もありますが、この「右開き」と「左開き」を間違うと、全然関係の無い場所に無数の穴を開けてしまうことになり、パテなどで穴埋めを行わなければならなくなります。
ネジ穴をまっすぐに開ける

もし、ドアクローザのネジ穴を新たに開ける必要が出た場合は、ネジがまっすぐ入るように慎重に穴を開けましょう。
ドアやドアの枠に穴を開けることは、たとえ木製であってもかなりの労力を要する作業です。
特に鉄製の枠やドアに穴を開ける場合は電動ドリルが必要になるでしょう。
もし斜めに穴を開けてしまい、ネジがうまく入らないと、アームやドアクローザ本体の支点がずれてしまう可能性があります。
また、斜めに入ったネジは耐久性も悪くなります。
アームの支点がずれ、ドア枠に斜めに取り付けられたような状態になると、ドアが閉まらなくなってしまうこともあります。
しかも、一度斜めにネジ穴を開けてしまった後に再度まっすぐの穴を開けると、ネジが噛み合わなくなってグラグラになり、耐久性が著しく低下してしまいます。
その場合は、ネジ穴を埋める専用のパテで固めてから再度チャレンジする必要が出てくるでしょう。
ネジ穴を開けるのは特に慎重さを要する作業です。自信がない場合は潔く業者に依頼しましょう。
ストップ機能の調整

ドアを好みの角度で開けたままにできるストップ機能が付いているドアクローザは、アームの支点付近のジョイント部分がギザギザの形状になっており、ドアを止める位置で固定したままこのジョイント部分をギザギザがきちんと噛み合うようにしてナットを締めて固定する仕組みになっています。
素人が1人で作業を行なっていると、ドアを所定の位置で固定しながらジョイント部分のナットを締め上げるのはかなり難しい作業。
2人以上で作業をして、ドアを固定する人とナットを締め上げる人で分担した方が安全と言えます。
ギザギザのジョイントがきちんと噛み合わない状態でナットを締め上げてしまうと、ドアがストップしないばかりか、磨耗してギザギザの部分がダメになり、ストップ機能が使い物にならなくなってしまうので要注意です。
速度調整ネジは回しすぎない

多くのドアストッパーには、ドアを閉じる速度を調節できる速度調整ネジが付いています。
2~3個付いているのが一般的で、ドアが閉じ始める段階の速度と、閉じ終わる直前の速度などを調節できます。
最初はやや勢いよく閉まっていたものが、閉じる直前の段階で減速してゆっくりと静かに閉まる、というドアを見たことがある方も多いことでしょう。
この速度調節ネジには、限界を超えてきつく締めすぎると二度と回らなくなったり、緩くしすぎて外れてしまうと二度と取り付けられなかったりといった、何も知らない素人にとっては非常に危険な特性があります。
しかも、説明書にはその旨が明記されていないこともあるようです。
もし、そのような状態になったら、新しいドアクローザを購入しなければならないため、注意しましょう。
自信がない場合は業者に頼もう

ここまで、自力でドアクローザを取り替える際の注意点をまとめてきましたが、腕に覚えのない素人にとってはややハードルの高い作業であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
ドアは基本的に毎日開閉するもの。そのドアを支えるドアクローザが、取り付けの不備により異音を発するような不安な状況はストレスになります。
自信がない場合は迷わず業者に取り替えを依頼しましょう。