環境の世紀に見直したいエコ素材・煉瓦(レンガ)とは

おとぎ話「3匹の子豚」。ご存知の通り、藁や木の枝という脆弱な素材で家を建てた子豚が狼に家を吹き飛ばされたのに対し、頑丈なレンガの家を建てた子豚だけが難を逃れたというお話です。この話が作られた大昔から、レンガは風などにも負けない強く優秀な建築素材として認められていたことがわかります。



近年の日本における建築、特に外壁に使用される素材は、コンクリートやサイディングなど、セメントを使用したものが主流になっています。レンガ造りの建物と聞くと、古くからの洋館や東京駅の駅舎などを思い浮かべる方も多いことでしょう。どちらかというと、レンガ造りの建物は「古い」というイメージを持たれているかもしれません。


しかし、レンガは環境の世紀と言われる21世紀において再び注目を集めている魅力的な建築素材なのです。今回は、そのメリットを探るとともに、現在の日本であまりメジャーではなくなっている理由も取り上げます。


目次[非表示]

  1. 1. レンガとはどんなもの?
    1. 1-1. レンガは砕くと土に還る
    2. 1-2. 腐食しにくい
    3. 1-3. 耐火性がある
    4. 1-4. 接着剤や塗料がほとんど必要ない
  2. 2. レンガの家は地震に弱い?
  3. 3. 全てのサイクルでエコ


1. レンガとはどんなもの?


レンガがあまり主流ではない日本において、レンガの原料が何なのか知らないという人も多いのではないでしょうか。レンガは、陶器と同じように、土を原料とする焼き物です(陶器とは土の種類は異なります)。陶器と同じように朽ちにくく、耐久性はほぼ半永久的であると言われています。


日本ではあまり見かけることはありませんが、イギリスやフランスなどのヨーロッパの中世に建てられた建物がそのまま残っているのを見たことがあるという方は多いのではないでしょうか。これはレンガの耐久性の高さを示す顕著な例だと言えます。木造で約30年、コンクリート造で約50年程度と言われる日本の建築物の寿命。それに比べると、レンガ造りの建築物はとても長寿命であると言えます。


1-1. レンガは砕くと土に還る


先ほど、レンガは陶器と同じように土を原料とする焼き物と書きました。陶器が砕くことで元の土に戻り、自然に還ることは広く知られているのではないでしょうか。何と、レンガも陶器と同じように、砕くと土に還すことができるのです。そのままの状態だと優れた耐久性があるにも関わらず、砕くと土に還り、環境を汚さない。まさにエコな素材です。


1-2. 腐食しにくい

レンガの原料は土や砂。有機物を含まないので、腐食の心配がない素材なのです。腐食の心配がないレンガは、特別な手入れも不要と言われており、ホコリや苔などが付着した場合はブラシで水洗いを行うだけで良いと言われています。


1-3. 耐火性がある

土を焼き固めて造られるレンガは、優れた耐火性のある素材。レンガには炭素が含まれていないため、燃えることがないのです。昔から、暖炉や窯の素材として使われていることからも、その防火性を疑う人はいないことでしょう。暖炉のレンガに火が引火して燃え上がったという例は聞いたことがないのではないでしょうか。


1-4. 接着剤や塗料がほとんど必要ない

レンガ造りの家は、塗装されずレンガの地肌のまま建てられることが多く、接着剤を使う機会も比較的少ないと言われています。そのため施工する人や近隣に住む人に対してとても安全な素材であり、環境への負荷も少なく済みます。


2. レンガの家は地震に弱い?


日本でレンガ造りの家が広まらなかったきっかけになったと言われるのが、1923年に発生した関東大震災。明治時代以降、東京にたくさん建てられていたレンガ造りの洋館が多く被害を受け、「レンガは地震に弱い」という評価が広まったと言われているのです。


確かにレンガは素材の重量が重く、地震に強い建物を建てるには十分な補強が必要と言われています。しかし、最近ではレンガを薄くスライスしたり、木造と組み合わせたりすることで高い耐震性を持たせる工法が取られており、「レンガだから地震に弱い」ということはなくなっているようです。


3. 全てのサイクルでエコ


ここまで見てきたように、レンガは焼成される時や家を建てる時、家を解体する時のいずれのサイクルでも、地球環境に悪影響を及ぼすような有害物質をほとんど発生させない素材です。そして、優れた耐久性があり、レンガで作った建築物は長期間にわたって使用することができます。まさに、環境の世紀と言われる21世紀にふさわしい素材であると言えるのです。


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